月刊雑誌、角川の俳句の「令和俳壇」入選俳句を、
まとめてみました。(2019年夏~2021年秋)
菜の花や色を揺らして香も揺るる 智慧子
吟行の独りの歩幅初桜
若草を幾度も蹴るや逆上がり
芽の向ふ空はさまざま黄水仙
なんとまあ古希は愉快や朧月
緑陰や声吐きだして滑り台
植田はや妙高山をほしいまま
蝸牛光の跡をのこし這ふ
この町の雁木を巣立つ燕の子
夏燕生き抜く術のカリキュラム
客人はホット珈琲夏座敷
夏痩や回る指輪のあはれなり
いきいきと落ちて愛しや沙羅の花
台風や川底を打つ石の音
風が来て空き地一面ゑのこ草
紅葉山ただ生き抜けと迫りけり
新米を研ぐ研ぐリズムすがすがし
蟋蟀の声のころがる窓辺かな
それぞれの色をこぼさず枯葉舞ふ
看護師は明星よりも早き冬
樏の忍者のごとく雪進む
繋ぐ人もうなき吾が手手袋に
一行は削除で消ゆる雪起し
葉の上を日輪滑る寒椿
月光の雪踏み歩く影二つ
晩秋の杜鵑草(ホトトギス)。
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