私はこれからどれほどの時間を見届けること
ができるのでしょう。
その時間を今以上に大切にしたい。
アガパンサス・サファイアの蕾がだんだん膨
らんできています。
明日は咲くでしょうか。その時の言葉を聞き
たい。
鬼灯の朱色が好きです。
おかあさん 楽しかったね
故人・順江は大正十年十月に富山県で生まれ、
父親の仕事のため直江津で暮らし、結婚をし
て後に高田で三人の子供を育てた女性です。
九十七年は波瀾に富んだものだったけれど、
豊かな人生であったと、生き生きと話してい
ました。
八十歳を過ぎると、突然の病で長女を亡くし
た時は数か月も泣いていました。その数年後
に長男次男を相次ぎ病で失い、残された家族
三人での心細い暮らしが始まりましたが、幸
いなことに息子が結婚して家族が四人となり、
気持ちが華やかになり百歳を目指して頑張る
と、足を鍛えるための散歩を欠かしたことが
ありませんでした。
ただ一つだけ、誰も名前の順江(まさえ)を
正しく読んでくれない。もう「じゅんえ」で
いいと、諦め顔でよく言っていたものです。
ところが九十一歳の時に家を離れ、介護施設
「あいびす」で暮らすようになると。誰から
も「まさえさん まさえさん」と呼んでいた
だき、嬉しそうな笑顔がたくさん咲いていた
ように思います。
今、永遠の別れを迎え、こんなにも心寂しい
ものとは思いませんでした。
縁があって親子になって42年。
97歳の義母が午後6時45分、身罷りました。
女性として理解しあえた大切な人との別れが
現実となると、切ないものがあります。
大きく体調を崩して3日目のことでした。
一緒に支えてくださった皆様に感謝申し上げ
ます。お世話になりました。
隣家の「サフラン擬き」。
義母の体調がかなり良くないので、気持ちが
落ち込んでいましたが、この花を見て抱きし
めたくなりました。
開花前のアガパンサスは寂しそう!
一つの茎から花は花火のように立ち上がる。
でも なんだか 寂しそう。
姫檜扇水仙が咲き始めました。
6月の讀賣新聞の日曜版を横須賀の友人が送
ってくれた記事、私の暮らす上越市高田の
「雁木(がんぎ)」の様子です。
高田の雁木は江戸時代につくられ、総全長
13㎞もあり、長さは日本一の雁木です。
現在も暮らしに潤いを与えてくれています。
その雁木に毎年やって来る燕のことを書い
た私の拙い詩「雁木の燕」を載せます。