就活

　先日、ヘルパーを目指していた64歳のTさんは、年輩者の求人が少ないという理由で断念してハローワークで工員の仕事を紹介してもらう事になった。

　客T「ハローワークで面接に行く時はスーツ着て行くように言われたわ」
　私 「スエットのスーツか？」
　客T「背広や。ホワイトカラーに面接するわけではないのに背広は必要ないと思うのに…」
　私 「なんや、スーツを持ってないんか？」
　客T「冠婚葬祭のスーツしか持ってないねん」
　私 「ほんだらスーツ着て黒いネクタイを締めていったらエエねん」
　客T「よけい悪いわ。昔、町工場に面接に行った時、10人中俺一人だけスーツやってん」
　私 「Tさんだけ受かったんか？」
　客T「いや、スベったんは俺一人だけや。普段着の奴が受かってん」
　私 「なんでや、また？」
　客T「現場仕事では、お洒落に気を配る奴は現場の仕事は出けへんと思われたみたいや。ハローワークの人間は現場の仕事を知らんねん」
　私 「どこでもスーツというわけではないんや。スーツのいらん会社を自分で探しや」
　客T「姪の旦那の親の所へ行ったら布団工場やから雇うてくれるけど、俺は行けへんねん」
　私 「そらエエ判断や。Tさんはミスをようするからメイがメイワクするわ」
　客T「ほっといてんか」

　一句：年配に　就活厳しい　秋の末　
　謎かけ：就活とかけて、学校のお昼ご飯と解く。どちらも(求職・給食)です