「老人力」とは作家の赤瀬川原平氏が1997年に提唱した概念で、「物忘れが激しくなった」など老化による衰えというマイナス思考を「老人力がついてきた」というプラス思考へ転換する逆転の発想だとか。
赤瀬川氏によれば、「ふつうは歳をとったとか、モーロクしたとか、あいつもだいぶボケたとかいうんだけど、そういう言葉の代りに、『あいつもかなり老人力がついてきたな』というふうにいうのである。そうすると何だか、歳をとる事に積極性が出てきてなかなかいい」というものです。
近年の研究で、「肯定的な老化を前向きに考える姿勢が、実際に認知機能の低下を抑える」とする報告が出されていて、老化に対してポジティブな人は、ネガティブな人に比べて認知症を発症する可能性が低くなったり、寿命そのものが伸びるという研究もされている。
モノの捉え方によって色々な「力」が生まれてプラスに働く。物忘れは「忘却力」。不要な情報を自然に手放し、頭の中を整理する力。聞き違いは「ユーモア力」。笑いによって緊張を和らげ、ストレス反応を抑制する効果がある。
断捨離をすると「判断力」と「決断力」が身に付き、プライベートが充実し暮らしの快適度がぐんとアップ。「耳が遠くなる」のは相手の言葉への「集中力」を高めるので、深い会話の楽しみが増す。そして「トイレが近くなる」は、頻繁に立ち上がる「歩行力」。これは意識しないフィットネス効果がある。
まさに「老人力」は、年を重ねる楽しみ方を教えてくれるパワーです。後期高齢者の私は、加齢の変化をネガティブに捉えるのではなく、自分の「新たな力」としてポジティブに受け入れる事により心が軽くなるので、生き生きとした日々を送ろうと思う。
謎かけ:老人とかけて、儀式や行事と解く。どちらも(高齢・恒例)である
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