みんな知ってるよ〜と言われそうなくらい、スタンダードな絵本
『しろいうさぎとくろいうさぎ』
ガース・ウイリアムズ 文・絵 松岡享子 訳 福音館書店
裏表紙
50年以上前に発行された本で、有名だからゆえ、いろんな評価もありますが、
やっぱりシンプルな内容で私は好き。
うさぎの絵の意外と表情に乏しいところが多少リアルでそこも好き。
くろいうさぎが悩んでふさぎ込んでいるところや、驚いた表情は
はっきり表現されているけど、大笑いしたりしないところがいい。
めでたしめでたし!のページの2匹の無表情さが動物好きの私にはたまらない。
一緒にいて楽しいのに、どうしたらずっと一緒にいられるか考えて
ふさぎ込んでしまうくろいうさぎに
「ねえ、そのこと、もっといっしょうけんめい ねがってごらんなさいよ」って、
まるで他人事のように、良いお母さんになりそうな、前向きで太っ腹で
細かいことを気にしない魅力的な女性のようなことを言うしろいうさぎ。
そのやわらかい傲慢さがいい。
大好きな二人は、出会って楽しくってめでたしめでたしではなくても、ある程度、
一緒にいるために悩んで(ある程度ね、度が過ぎるのは危険!)
それでも何事もなかったかのように、あたりまえのように、ずっと一緒に
いられるのが一番の幸せなんだと思ってる、私は。
ところが、この夏、そんな私の思いを逆なでするようなドラマが…。
NHKの朝ドラ「とと姉ちゃん」
どうして常子は星野さんと、あんなにせつないお別れを、しかも2回も
経験しないといけないんだ?!
朝ドラ史上初の生涯独身のヒロインと聞いていたので、二人が若い頃
「毎週日曜はおしるこを食べながら1週間の出来事を報告し合う」と約束し、
ささやかながら楽しい時間を過ごしていたけど、それを観ながら
「でもこの二人は結ばれないんだよなぁ、悲しいお別れの日がくるんだなぁ」
って、先走ってうるうるしながら観ていた。そして、植物学者の星野は大阪の
研究所に行くことになりプロポーズされたのにさようなら。それが1回目。
2回目は、星野が妻に先立たれて二人の子供を男手一つで育てている時に
常子と再会し、穏やかに家族ぐるみのお付き合いをし、再び一緒に過ごして
幸せな日々を送っていたのに、ここでまた星野が名古屋に転勤になってしまい、
やっぱりさようなら…
もう、やめましょうよ、そんな悲しいの〜という気持ち。
大好きだから一緒にいたいという気持ちが、どうしてそんなに叶えられない
ものなのか?でも、何かの感染症と同じように、きっとこの世からなくならない
ものなんだろうなぁ…とは思う
せつなさはドラマチックに仕上げるスパイスとして欠かせないものだから。
ついでに言うと私は、常子に限らず、一生懸命がんばってる女の子が、
結局はひとりぼっちというストーリーに、いたたまれない気持ちになる。
他のドラマでいうと、ちょっと古いところで「不機嫌なジーン」の仁子とか、
もっと古いところでは「東京ラブストーリー」の赤名リカとか。
そして、数年前、恋愛ではないけれど、こんな純粋なセリフに号泣しました
さんまのからくりTVで、男になりたい!と棟梁に教えを請うたいちくん、4才。
一人でお留守番する練習をしている時に、誰が来てもドアを開けちゃいけないよ!
という約束を守るため、大好きなウルトラマンティガが来た時にドアノブに
手をかけながら涙をこらえて伝えた言葉。
「どうしても入れてほしいの?
でも、これ開けるとまたダメになっちゃうよね。
ティガ、ちょっと聞いて。
ティガは子供の頃お留守番したことあるの?
ちゃんとできた?
ぼくはいつも怒られてばっかりなんだよ。
一人で留守番もできないんだよ。
だからね、怒られちゃうの。
そんな僕と違ってウルトラマンは強いよね。
ぼくもそんなふうに強くなりたいから…
大好きだけど…
大好きだけど…
さようなら…
ごめんね、バイバイ…」
って。なんにも言えない
『しろいうさぎとくろいうさぎ』
ガース・ウイリアムズ 文・絵 松岡享子 訳 福音館書店
裏表紙
50年以上前に発行された本で、有名だからゆえ、いろんな評価もありますが、
やっぱりシンプルな内容で私は好き。
うさぎの絵の意外と表情に乏しいところが多少リアルでそこも好き。
くろいうさぎが悩んでふさぎ込んでいるところや、驚いた表情は
はっきり表現されているけど、大笑いしたりしないところがいい。
めでたしめでたし!のページの2匹の無表情さが動物好きの私にはたまらない。
一緒にいて楽しいのに、どうしたらずっと一緒にいられるか考えて
ふさぎ込んでしまうくろいうさぎに
「ねえ、そのこと、もっといっしょうけんめい ねがってごらんなさいよ」って、
まるで他人事のように、良いお母さんになりそうな、前向きで太っ腹で
細かいことを気にしない魅力的な女性のようなことを言うしろいうさぎ。
そのやわらかい傲慢さがいい。
大好きな二人は、出会って楽しくってめでたしめでたしではなくても、ある程度、
一緒にいるために悩んで(ある程度ね、度が過ぎるのは危険!)
それでも何事もなかったかのように、あたりまえのように、ずっと一緒に
いられるのが一番の幸せなんだと思ってる、私は。
ところが、この夏、そんな私の思いを逆なでするようなドラマが…。
NHKの朝ドラ「とと姉ちゃん」
どうして常子は星野さんと、あんなにせつないお別れを、しかも2回も
経験しないといけないんだ?!
朝ドラ史上初の生涯独身のヒロインと聞いていたので、二人が若い頃
「毎週日曜はおしるこを食べながら1週間の出来事を報告し合う」と約束し、
ささやかながら楽しい時間を過ごしていたけど、それを観ながら
「でもこの二人は結ばれないんだよなぁ、悲しいお別れの日がくるんだなぁ」
って、先走ってうるうるしながら観ていた。そして、植物学者の星野は大阪の
研究所に行くことになりプロポーズされたのにさようなら。それが1回目。
2回目は、星野が妻に先立たれて二人の子供を男手一つで育てている時に
常子と再会し、穏やかに家族ぐるみのお付き合いをし、再び一緒に過ごして
幸せな日々を送っていたのに、ここでまた星野が名古屋に転勤になってしまい、
やっぱりさようなら…
もう、やめましょうよ、そんな悲しいの〜という気持ち。
大好きだから一緒にいたいという気持ちが、どうしてそんなに叶えられない
ものなのか?でも、何かの感染症と同じように、きっとこの世からなくならない
ものなんだろうなぁ…とは思う
せつなさはドラマチックに仕上げるスパイスとして欠かせないものだから。
ついでに言うと私は、常子に限らず、一生懸命がんばってる女の子が、
結局はひとりぼっちというストーリーに、いたたまれない気持ちになる。
他のドラマでいうと、ちょっと古いところで「不機嫌なジーン」の仁子とか、
もっと古いところでは「東京ラブストーリー」の赤名リカとか。
そして、数年前、恋愛ではないけれど、こんな純粋なセリフに号泣しました
さんまのからくりTVで、男になりたい!と棟梁に教えを請うたいちくん、4才。
一人でお留守番する練習をしている時に、誰が来てもドアを開けちゃいけないよ!
という約束を守るため、大好きなウルトラマンティガが来た時にドアノブに
手をかけながら涙をこらえて伝えた言葉。
「どうしても入れてほしいの?
でも、これ開けるとまたダメになっちゃうよね。
ティガ、ちょっと聞いて。
ティガは子供の頃お留守番したことあるの?
ちゃんとできた?
ぼくはいつも怒られてばっかりなんだよ。
一人で留守番もできないんだよ。
だからね、怒られちゃうの。
そんな僕と違ってウルトラマンは強いよね。
ぼくもそんなふうに強くなりたいから…
大好きだけど…
大好きだけど…
さようなら…
ごめんね、バイバイ…」
って。なんにも言えない