12月9日、板荷コミュニティセンターにて、板荷地区公民館主催の「竹ざる教室」が開催されました。
講師はこちら、「板荷の竹ざる名人」阿部トミ子先生。
まずは先生からのご挨拶です。
そしてご挨拶もそこそこに、さっそく作業に入ります。
ここで皆さんに、私から本日の工程を簡単に紹介させていただきます。
まず、結論から先に申し上げますと、
こちらの、葉を落とした竹の茎の束が(ひもで束ねてあるのが1個分です)、
このような、立派なざるになりますー。驚きですねー。これから、その工程を一つずつ紹介させていただきます。
まず、一束の竹を、以下の3種類に分けます。
そして、長いもの50本と太くて短いもの32本を用い、以下のような形に組み上げます。
阿部先生による指導の様子です。
そして、次のように、円の部分を大きくします。
結構これが重労働なんです。
ご覧のように、全身の力を使って組み上げないといけません。参加者の方からは、暖房を止めるように要望が出されました。
ご覧の皆様に、出来上がった現物をご覧いただけないのがとても残念なのですが、こちらのざる、左右対称の大変美しい形をしていますが、大変頑丈なつくりをしています。ちょっとやそっとの力でたたいたりしても、びくともしません。それはおそらく、竹の強いばねによって全体が支えられているからだと思います。
そして、最後に長いものを外側に差し、仕上げに入ります。
ここから、差した竹を円形状に組み上げていきます。
そして、この通り。
裏側から見ると、こんな感じです。
そして阿部先生、割り当てられた竹がたまたま固いものが多く、組み上げるのに苦労していた参加者が置いておいたざるをおもむろに取り上げ、一気に組み上げました。
ちょっとびっくりしましたが、「さすが!」と思いました。
そして全員そろって写真撮影です。
最後に参加者全員で先生にご挨拶。
先ほどから「教室」、「先生」等の言葉を使用していましたが、参加者の皆さんは同じ地域にお住いの、同世代の気が合う方々たちで、作業中に「お~い! とみちゃ~ん!」といった呼び声がたまに聞こえてくるぐらい、和気あいあいとした雰囲気のまま進行しました。いい触れ合いの場となったのなら、私もうれしく思います。
阿部先生によると、昔は毎年、こういった教室を開催していたのだとか。今年は久しぶりに開催できた、とのことで、先生も大変満足したご様子でした。「板荷の竹ざる名人」の技が途絶えることなく、次の世代に伝わっていけたらいいな、と思います。