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クリエイト速読スクールブログ
なおしのお薦め本(26)欧米メディア・知日派の日本論
クリエイト速読スクール文演第1期生の小川なおしさんから、お薦め本が届いています。
外国人の「日本論」を基に日本について考察した本。
「昨今のナショナリストが復活させたがっている『国体』、あるいは『和魂』と呼ばれるものは、じつは明治維新期に人工的に形成された(国家統合の精神的支柱として天皇を権力の中枢へと復活させ、それまで民間信仰に過ぎなかった神道を国家宗教にして、これと天皇制を軸に民族・純血主義な思想体系をつくり上げた)ものだ」
「それを日本の伝統と呼び、それにこれからの日本の進路を託すのは間違いだ。そうした純血主義的な選民思想が日本を不幸に導いたことは、歴史が証明しているからだ。もしも『日本人とは何か』と訊かれれば、『それは日本国籍を持った人である』と私は答える。それ以外にない。昔からいままで、国体、和魂、純血主義などという、あやふやで不合理な自己同一性に満足してしまったせいで、日本人は自国を良くする努力を怠ってきた」
「『国体と大和魂があるから、個人の生活を蔑ろにしても日本という国は治まる』と為政者は見ているのだ。だから、逆に考えようではないか。日本人の純潔や精神性などという、まやかし言葉に騙されてはいけない。つまり、国家とは一人一人の人間が幸せに生きるための合理的なシステムとインフラを指すのだ。当たり前のことだ。利権誘導の公共事業とムダ遣いの代わりに、きちんと都市計画を練って、良い道と住宅街をつくり、歩道や公園を整備し、生活基盤を充実させ、公平な政治制度を実現する。これらすべての要素を満たす国こそが『日本』なのだ。そういう国であるなら、愛国心を強制しなくても若者は自国を愛するようになるし、公共の精神も自然に生まれるはずだ。そういう順番で考えなければ、政治家も誰も努力しないではないか」
ごもっとも。 なおし
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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今日はこのへんで。
おやすみなさい。
(「でした」といっても始まったばかりですけど)
その調子の悪い頭でこの記事を見た時、あまりにも内容が難しげだったので流して終わろうとしたら、最後に
「ごもっとも。」
強烈でした。
コメント欄まで「ごもっとも」だったので、仕方ないから読み直しました。
ごもっともでした。