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なおしのお薦め本(88)『自分の骨のこと知ってますか』

  クリエイト速読スクール文演第1期生の小川なおしさんから、お薦め本が届いています。

  『
自分の骨のこと知ってますか

                          桜木 晃彦

 勉強するつもりで手にしたのですが、読み物としておもしろいので紹介することにしました。

 第一章「なぜ、人間に骨があるのか」に、人間の進化(この本の定義では「生物が変化していくこと」)の過程が書かれています。引用します。

   「背骨を持つに至った私たちの祖先、魚たちはなにかの拍子に陸上で生活しなければならないようになってしまいました。両生類の出番です。

  現在生きている両生類はカエルやイモリなどですが、当時の両生類もまあ似たようなものでした。両生類は子どものときは水中で暮らし、おとなになると陸上で暮らします。今から四億年前に起こったこの上陸という一大イベントは、私たちの祖先にとって生活もからだのしくみも一変させてしまうことになります。

 陸上での生活は、海のなかとは比べものにならないほどきびしいものです。えら呼吸が肺呼吸にかわっただけではありません。魚時代からすでにもっていた血液の役割が大きくなります。海のなかで暮らしている生き物にとっての血液の役割は、簡単にいってしまえば、こういうことです。それは、からだのつくりが複雑になったために海水とじかに接することのできなくなってしまった細胞に、海水のなかの必要な成分を供給することです。

 しかし、海を離れて陸上で生活するようになった生き物にとって、問題の大きさはこの比ではありません。私たちのからだのなかは海水と同じではないまでも、近い成分でできています。海のなかにいるうちは必要なものは海から吸収すればすむことでした。まさに、母なる海に抱かれていたわけです。それに対して陸上生活では、まわりには役に立たない空気しかありません。そこで、海水に近い成分をもち歩かなくてはならなくなりました。その役割を果たすことになったのが血液です。血液とは『持ち運び可能な海』なのです。

 骨を持つすべての人にオススメします。              なおし

 

コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
ほんとうだ。 (空猫)
2016-09-27 05:25:45
おもしろい!!
 
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