※後記:2016-09-09「藤間崇史さん、司法試験最終合格」
第57期文演(12/4/14~6/23)アンケートからです。
きょうは、中大法学部生で、これから司法試験に挑戦するTさんです。
Tさんの文演アンケート
Q.1 当講座をどんな目的で受講しましたか?
A.1 現在大学2年生の私は高校2年生の頃からクリエイトの速読を受講しています。高校3年生の春に文演受講の声をかけて頂いた時には興味こそ湧いたものの経済的事情から断念しました。しかし、大学の法学部に入学し明確に司法試験を目標に勉強を開始したため、自分の中できちんと文章を書けるようになりたいという文演への参加意欲が日に日に膨らんできました。そこで、私は1年間アルバイト代を貯金し、文章の読み書きの基礎を作るという目的の下、自己投資しようと覚悟を決めて今回受講しました。
Q.2 「文演」を受講して文章への印象で変わったことがありますか?
A.2 文演を受講する前の私は、「これまで小学校入学から高校卒業まで12年間も国語教育を受けてきたのだから文演の授業の話の内容は既にこれまでに習ってきたことも多いはずだ」と文章に対して横柄に構えていました。しかし初回の授業で文章に対する認識が私の中で本当にガラガラと音を立てるように崩壊して、帰り道には受講前の自分の態度が恥ずかしくなりました。私はこの文演を受講して文章に対する認識のフレームそれ自体が大きく変わりました。
Q.3 宿題の「要約」はどうでしたか?
A.3-1 「授業前」 要約課題は筆者の伝えたい事柄を抽出してそれを初めて読んだ人にも理解できるようにまとめるということを念頭において作成しました。私は提出期限のかなり前から作成し始めました。しかし、授業を重ねるごとに新しい文章の考え方を学び文章に対する認識が更新されるため、更新された頭で自分の要約を推敲すると内容に度々変更が起きました。結局私は悩みに悩んで提出期限の数時間前に提出しました。そして、他の受講生の要約が配られた帰り道、自分の削ったところやあえて触れなかった所を書いている受講生も多く、同じ文章の要約でここまで変わってくるのかと驚いたことを覚えています。これまで今回のように苦心して要約を作成したことがなかった私はこの苦労に達成感を感じました。しかしそれと同時に要約に正解が存在するのか分からなくなり不安も感じました。
A.3-2 「授業後」 私の要約は何も書けていない要約でした。初めて読んだ人が理解しやすいようにと、抽象的な内容にとどめて、題材となった文章の核になる具体的な部分を簡単に削ってしまっていた筆者に配慮のない要約になってしまっていました。松田先生の講評の中で反省すべき点もたくさん見つかりました。しかし、私は自分への講評だけでなく他の受講生の講評の中に自分の足りない部分や、気づくことができなかった視点を自分のものにしようと必死になることができました。確かに一生懸命取り組んだ自分の要約がまだまだ甘い内容だと思い知らされることは辛いことではありました。しかし、一生懸命取り組んだからこそ、他の受講生へのアドバイスから学ぶこともできました。松田先生のアドバイスをスポンジのように吸収できたのだと思います。
Q.4 全体的な感想をお聞かせください。
A.4 毎回の授業は受講生全員の熱気がものすごく、私もクリエイトに向かうエレベーターに乗る時は大事な試合に向かうような気持ちで授業に臨みました。この文章演習を通じて松田先生にありのままの自分でぶつかった結果、自分の文章に対する思考フレームそのものを変えていただきました。確かに受講後は文章を書くことが少し怖くなりました。しかし、もし文章演習を受講していなかったらと考えることのほうがはるかに恐ろしいことです。そして、この講座をうけて学んだことを自分の技術として早速普段の速読の教室で試したところ、今までの文字を見て漠然と内容を把握していた読み方から筆者の伝えたい要所を捉えて濃淡をつけることができる読み方をすることができるようになっていました。この講座を通じて学んだことは決してお金では代えられない価値があると思います。それと同時に初めて声をかけていただいてから2年間待って自分で覚悟を決めしっかりと目的を持った上で受講して良かったと思います。本当にありがとうございました。
ふだん元気なTさんからは想像つかない落ち着いた文章です。
資格試験受験生によくある、クセの強い文章になっていません。
多少のぎこちなさはありますが、TPOをわきまえた文章を書こうとしているのが何よりです
Tさんは、2010-10-11「学校の成績が92位から22位になりました。まだいけそうです」・2012-02-08「立ち読みですむようになった」の「T君」です。
鼻っ柱を折られても、つまらない反発をせずに、すべて吸収しようというのは自信があるからこそです。 真