留学生のＳさん

鶴岡には山形大学農学部のキャンパスがあり、農業を勉強する為に留学生の方が多くいらっしゃいます。多くはアジア諸国ですが、アフリカ大陸の方もいらっしゃいます。

我々リサイクルショップは、手前味噌ながら留学生の方のお役に立たせていただいていると思います。当店も多くの留学生の方にご利用していただいていますが、数年前からよくいらっしゃるＳさんというアフリカからの留学生の方が、いよいよ祖国に帰るという事で、商品のお引取りにお伺いしました。来日当時は全くと言っていいほど日本語ができず、お互いに片言の英語での会話でしたが、今は日本語と英語を交えながら、完璧に近い意思の疎通ができる様になりました。

今回は急なことで、その日の夜中にはアパートをきれいにして出て行かなければならず、とても困っていらっしゃいました。普段は引き取れない商品も、事情が事情という事でお引取りはしたのですが、カビやシミが多い脚付きマットレスと、壊れたテレビ、汚れたカーペットだけは資源リサイクルに持っていく事もできず、一般廃棄物の処理業者を紹介せざるを得ませんでした。私が携帯で電話しようとすると『そこまで迷惑をかける事はできない』と電話番号を私から聞いて電話をするのですが、私と英語と日本語で出来る会話も、さすがに業者さんには通じそうも無く、途中で電話を代わり説明いたしました。

本当に何度も何度も感謝されました。『お世話になりました』とまで言われました。名残惜しさもございますが、この商売をやっていて良かったと思える瞬間です。