小説家、反ワク医師、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、反ワク医師、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

坂口安吾の小説論

2011-03-24 04:01:25 | Weblog
小説は、最初からラストまでストーリーを考えて書く方法もあるが。書きながらストーリーを考える所に創作の意味がある。というような事を坂口安吾が書いているが、確かにそういう面がある。必ずしも、最初から計算され尽したストーリーは面白くないこともある。無理にストーリーを考えているからだ。書きながらストーリーを考えて書かれた小説で傑作は、いくらでもある。谷崎潤一郎の「痴人の愛」もそうだし、トルストイやドフトエフスキーの長編もそうだ。書いていくうちに、どんどん興が乗ってきて、いいストーリーが思いつくからだ。書きながらストーリーを考えるというのは、ちょうど人生と同じように、あらかじめ筋書きが決まってない人生と同じで、そっちの方が作家の精神が生き生きしてくる、ということが起こるからだ。

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