「自堕落な生活で人工透析やってる連中なんか全員殺せ」 長谷川豊ブログ・発言が物議。
「元フジテレビアナウンサーの長谷川豊さんのブログ記事が「炎上」している。きっかけは2016年9月19日に公開した、人工透析患者にまつわる記事だ。長谷川さんによると、人工透析患者のほとんどは「自業自得」の生活習慣が発病の原因なのだという。」
(J-CASTニュース 9月21日(水)19時43分配信)
無知ほど、こわいものはない。
まあ、彼は、医学のド素人だから、仕方ないが。
察するに、ツラの印刷が多少、いいのか、口が達者で、アナウンサーになれたのだと推測する。頭はカラッポでも。
Wikipedia を、ちょっと、見てみたが、これだけで、もう、氏が白痴と、わかる。
医学部二年の時、放射線生物学の教授は、「医者の無知は罪なんだ」と言った。当然のことである。
僕の出身校の、奈良県立医科大学の、第一内科は、心臓、腎臓、が専門であるが、教授は、学究肌で、腎臓が専門だったが、授業で、「治る腎炎、治らない腎炎、永遠の命題」、と言った。
2型糖尿病には、遺伝的素因がある、ということを、知らないのだろうか?
さらに、精神病院では、食事は、カロリーコントロールされていて、暴飲暴食できず、メジャーの薬を飲み続けていても、長生きしている人が多いが、糖尿病を発症している人もいるのだ。
昔の、呼び名の、「成人病」、の名前が、変わって、「生活習慣病」、となったから、といって、運動し、食事も、カロリーコントロールすれば、「生活習慣病」、は、すべて、未然に、ふせげる、と思っているのだろうか?
その逆に、運動など、全くせず、食事は、好きなだけ食べて、でっぷり、腹が出ている人でも、コレステロールや、中性脂肪、血糖値や、HbA1c、の値は、正常範囲で、高血圧も、動脈硬化も、起こさず、長生きしている人もいるのだ。(というより、日本人の、8割くらいは、そういう人である)
「生活習慣病」、と、呼び名を、変えたことで、かえって、医学の、ド素人に、偏見を、もたらしている面があると、知った。
まあ、一週間以内に、彼は、「私が間違っていました。申し訳ありませんでした」、と号泣して謝るだろう。私はそれを予言する。
私も、人工透析の仕事は、10回、くらいやった。
まがりなりにも、医者として、仕事をするのだから、私は、三万円くらい、出して、腎不全や、人工透析の本を、13冊ほど、買って、勉強した。
私は医学は嫌いだが、理屈がわかると、嫌いな医学も、結構、面白いものである。
ちょっと、私が、人工透析の勉強のため、ワープロで、まとめたものがあるので、それを、コピペしておこう。
☆
不均衡症候群。腎性貧血。MIA症候群。CKD-MBD。異所性石灰化。透析アミイドーシス。心不全。動脈硬化。高血圧。透析中に低血圧。便秘。感染症。末梢動脈疾患。足のつり。かゆみ。
○
リン吸着薬。カリウム抑制薬。降圧薬。昇圧薬。インスリン製剤。経口血糖降下薬。下剤。抗凝固薬。活性型ビタミンD3。赤血球造血刺激因子(ESA)。透析中の投与薬。
○検査
血圧異常。胸部レントゲン。クレアチニン。BUN。総蛋白・アルブミン。ナトリウム・クロール。ヘモグロビン・ヘマトクリット。トランスフェリン飽和度(TSAT)・血清フェリチン濃度。エリスロポエチン濃度。ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド(hANP)・脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)。標準化透析量(Kt/V)。
○
尿が出ない。老廃物が溜まる。水が溜まる。食塩の過剰摂取で体重増加。ぼーとする。眠れない。咽喉が渇く。除脈・心停止。Kが溜まる。Pが溜まる。低栄養になる。貧血。骨がもろくなる。血液が酸性になる。血圧が上がる。透析中の血圧低下。体がかゆい。便秘。下肢がつる。血管がつまる(動脈硬化)。シャント異常。目の病気になる。アミロイド沈着。ガンになる。心臓が弱くなる。足の病気(末梢動脈疾患)。感染症。頭痛。脳梗塞。末梢神経障害。
○
不均衡症候群。・・・・・脳圧亢進。脳浮腫。
腎性貧血。・・・・・・・Epo↓。ESA投与。
MIA症候群。・・・・・透析で炎症性サイトカイン産生。栄養障害。炎症。動脈硬化
CKD-MBD。・・・・ミネラル・骨。Pたまる。VtD活性化されない。Ca吸収されない。
PTH↑。骨からCa失う。骨もろく。二次性副甲状腺機能亢進症
異所性石灰化。・・・・・P、Caが血管・関節・皮膚に沈着
透析アミロイドーシス。・・β2ミクログロブリンが、アミロイドに変化し手根菅症候群
心不全。・・・・・・・・体に水がたまる。貧血。
動脈硬化。・・・・・・・高血圧。(高脂血症)。糖尿病
高血圧。・・・・・・・・体に水がたまる
透析中に低血圧。・・・・血管へ水分の移動(プラズマフィリング)不良による
便秘。・・・・・・・・・水分制限による
感染症。・・・・・・・・尿毒症物質ちくせき。タンパク↓。DM。リンパ球の機能低下
末梢動脈疾患。・・・・・P、Caの異所性石灰化。ASO(閉塞性動脈硬化症)しびれ。冷感
足のつり。・・・・・・・除水により筋肉中の血流低下。血圧低下
かゆみ。・・・・・・・・皮膚の乾燥。二次性副甲状腺↑。ヒスタミンの産生過剰
○
尿が出ない。・・・・・・・・
老廃物が溜まる。・・・・・・
水が溜まる。・・・・・・・・
食塩の過剰摂取で体重増加。・
ぼーとする。・・・・・・・・
眠れない。・・・・・・・・・
咽喉が渇く。・・・・・・・・
除脈・心停止。・・・・・・・
Kが溜まる。・・・・・・・・
Pが溜まる。・・・・・・・・
低栄養になる。・・・・・・・
貧血。・・・・・・・・・・・
骨がもろくなる。・・・・・・
血液が酸性になる。・・・・・
血圧が上がる。・・・・・・・
透析中の血圧低下。・・・・・
体がかゆい。・・・・・・・・
便秘。・・・・・・・・・・・
下肢がつる。・・・・・・・・
血管がつまる(動脈硬化)。・・
シャント異常。・・・・・・・・
目の病気になる。・・・・・・・
アミロイドの沈着。・・・・・・
ガンになる。・・・・・・・・・
心臓が弱くなる。・・・・・・・
足の病気(末梢動脈疾患)。・・・
感染症。・・・・・・・・・・・
頭痛。・・・・・・・・・・・・
脳梗塞。・・・・・・・・・・・
末梢神経障害。・・・・・・・・
リン吸着薬。・・・・・・・・・消化管で食べ物のPを吸着して便にして出す
カリウム抑制薬。・・・・・・・腸管でCaかNaとKを交換して便に出す
降圧薬。・・・・・・・・・・・アンジオⅡ受、拮抗。アンジオ変換阻害。Ca拮抗
昇圧薬。・・・・・・・・・・・リズミック(ノルアド↑)
インスリン製剤。・・・・・・・超速効。速効。中間。持効
経口血糖降下薬。・・・・・・・インス抵抗改善系。インス分泌促進系
下剤。・・・・・・・・・・・・刺激性。塩類
抗凝固薬。・・・・・・・・・・静脈(○ヘパリン)。経口(ワーファリン)
活性型ビタミンD3。・・・・・VtD(食事。UVで皮膚)→活性VtD。腸からCa吸収
赤血球造血刺激因子(ESA)。・骨髄刺激。エポエチンα、β。
透析中の投与薬。・・・・・・・抗凝固薬。アルブミン製剤。ESA。活性VtD3
○
血圧異常。・・・・HT↑は体液、多い。動脈硬化。レニン分泌↑。HT↓は、貧血。脱水
胸部X。・・・・・心拡大。胸水
クレアチニン。・・クレアチン→運動→クレアチニン=筋肉量
BUN。・・・アンモニア→BUN。BUN↑はタンパク質、食べ過ぎ。透析不足。肝不全
総蛋白・アルブミン。・・・↓は食事不足。透析不足
Na・Cl。・・・・・口渇→飲水。透析前、Na・Cl↓ほど危険
Hb・Ht。・・・Hb↓は貧血
トランスフェリン飽和度(TSAT)と血清フェリチン濃度。・・・・・TSAT↓、フェリチン↓は鉄欠乏
エリスロポエチン濃度。・・・・・貧血。ESA投与の目安
ヒト心房性Na利尿ペプチド(hANP)と脳性Na利尿ペプチド(BNP)。・・・hANPは体液量。BNPは心不全の重症度
標準化透析量(Kt/V)。・・・・・尿素など小分子老廃物の除去の度合い
これは、人工透析の教科書の、一番、大事だと思う要点をまとめたもの。
実際、カルテを見ても、また、患者に問診しても、この通りなのである。
医学の教科書と、実際の医療は、違うことが、多いが、人工透析に限っていえば、きれいに、教科書通りなのである。
「元フジテレビアナウンサーの長谷川豊さんのブログ記事が「炎上」している。きっかけは2016年9月19日に公開した、人工透析患者にまつわる記事だ。長谷川さんによると、人工透析患者のほとんどは「自業自得」の生活習慣が発病の原因なのだという。」
(J-CASTニュース 9月21日(水)19時43分配信)
無知ほど、こわいものはない。
まあ、彼は、医学のド素人だから、仕方ないが。
察するに、ツラの印刷が多少、いいのか、口が達者で、アナウンサーになれたのだと推測する。頭はカラッポでも。
Wikipedia を、ちょっと、見てみたが、これだけで、もう、氏が白痴と、わかる。
医学部二年の時、放射線生物学の教授は、「医者の無知は罪なんだ」と言った。当然のことである。
僕の出身校の、奈良県立医科大学の、第一内科は、心臓、腎臓、が専門であるが、教授は、学究肌で、腎臓が専門だったが、授業で、「治る腎炎、治らない腎炎、永遠の命題」、と言った。
2型糖尿病には、遺伝的素因がある、ということを、知らないのだろうか?
さらに、精神病院では、食事は、カロリーコントロールされていて、暴飲暴食できず、メジャーの薬を飲み続けていても、長生きしている人が多いが、糖尿病を発症している人もいるのだ。
昔の、呼び名の、「成人病」、の名前が、変わって、「生活習慣病」、となったから、といって、運動し、食事も、カロリーコントロールすれば、「生活習慣病」、は、すべて、未然に、ふせげる、と思っているのだろうか?
その逆に、運動など、全くせず、食事は、好きなだけ食べて、でっぷり、腹が出ている人でも、コレステロールや、中性脂肪、血糖値や、HbA1c、の値は、正常範囲で、高血圧も、動脈硬化も、起こさず、長生きしている人もいるのだ。(というより、日本人の、8割くらいは、そういう人である)
「生活習慣病」、と、呼び名を、変えたことで、かえって、医学の、ド素人に、偏見を、もたらしている面があると、知った。
まあ、一週間以内に、彼は、「私が間違っていました。申し訳ありませんでした」、と号泣して謝るだろう。私はそれを予言する。
私も、人工透析の仕事は、10回、くらいやった。
まがりなりにも、医者として、仕事をするのだから、私は、三万円くらい、出して、腎不全や、人工透析の本を、13冊ほど、買って、勉強した。
私は医学は嫌いだが、理屈がわかると、嫌いな医学も、結構、面白いものである。
ちょっと、私が、人工透析の勉強のため、ワープロで、まとめたものがあるので、それを、コピペしておこう。
☆
不均衡症候群。腎性貧血。MIA症候群。CKD-MBD。異所性石灰化。透析アミイドーシス。心不全。動脈硬化。高血圧。透析中に低血圧。便秘。感染症。末梢動脈疾患。足のつり。かゆみ。
○
リン吸着薬。カリウム抑制薬。降圧薬。昇圧薬。インスリン製剤。経口血糖降下薬。下剤。抗凝固薬。活性型ビタミンD3。赤血球造血刺激因子(ESA)。透析中の投与薬。
○検査
血圧異常。胸部レントゲン。クレアチニン。BUN。総蛋白・アルブミン。ナトリウム・クロール。ヘモグロビン・ヘマトクリット。トランスフェリン飽和度(TSAT)・血清フェリチン濃度。エリスロポエチン濃度。ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド(hANP)・脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)。標準化透析量(Kt/V)。
○
尿が出ない。老廃物が溜まる。水が溜まる。食塩の過剰摂取で体重増加。ぼーとする。眠れない。咽喉が渇く。除脈・心停止。Kが溜まる。Pが溜まる。低栄養になる。貧血。骨がもろくなる。血液が酸性になる。血圧が上がる。透析中の血圧低下。体がかゆい。便秘。下肢がつる。血管がつまる(動脈硬化)。シャント異常。目の病気になる。アミロイド沈着。ガンになる。心臓が弱くなる。足の病気(末梢動脈疾患)。感染症。頭痛。脳梗塞。末梢神経障害。
○
不均衡症候群。・・・・・脳圧亢進。脳浮腫。
腎性貧血。・・・・・・・Epo↓。ESA投与。
MIA症候群。・・・・・透析で炎症性サイトカイン産生。栄養障害。炎症。動脈硬化
CKD-MBD。・・・・ミネラル・骨。Pたまる。VtD活性化されない。Ca吸収されない。
PTH↑。骨からCa失う。骨もろく。二次性副甲状腺機能亢進症
異所性石灰化。・・・・・P、Caが血管・関節・皮膚に沈着
透析アミロイドーシス。・・β2ミクログロブリンが、アミロイドに変化し手根菅症候群
心不全。・・・・・・・・体に水がたまる。貧血。
動脈硬化。・・・・・・・高血圧。(高脂血症)。糖尿病
高血圧。・・・・・・・・体に水がたまる
透析中に低血圧。・・・・血管へ水分の移動(プラズマフィリング)不良による
便秘。・・・・・・・・・水分制限による
感染症。・・・・・・・・尿毒症物質ちくせき。タンパク↓。DM。リンパ球の機能低下
末梢動脈疾患。・・・・・P、Caの異所性石灰化。ASO(閉塞性動脈硬化症)しびれ。冷感
足のつり。・・・・・・・除水により筋肉中の血流低下。血圧低下
かゆみ。・・・・・・・・皮膚の乾燥。二次性副甲状腺↑。ヒスタミンの産生過剰
○
尿が出ない。・・・・・・・・
老廃物が溜まる。・・・・・・
水が溜まる。・・・・・・・・
食塩の過剰摂取で体重増加。・
ぼーとする。・・・・・・・・
眠れない。・・・・・・・・・
咽喉が渇く。・・・・・・・・
除脈・心停止。・・・・・・・
Kが溜まる。・・・・・・・・
Pが溜まる。・・・・・・・・
低栄養になる。・・・・・・・
貧血。・・・・・・・・・・・
骨がもろくなる。・・・・・・
血液が酸性になる。・・・・・
血圧が上がる。・・・・・・・
透析中の血圧低下。・・・・・
体がかゆい。・・・・・・・・
便秘。・・・・・・・・・・・
下肢がつる。・・・・・・・・
血管がつまる(動脈硬化)。・・
シャント異常。・・・・・・・・
目の病気になる。・・・・・・・
アミロイドの沈着。・・・・・・
ガンになる。・・・・・・・・・
心臓が弱くなる。・・・・・・・
足の病気(末梢動脈疾患)。・・・
感染症。・・・・・・・・・・・
頭痛。・・・・・・・・・・・・
脳梗塞。・・・・・・・・・・・
末梢神経障害。・・・・・・・・
リン吸着薬。・・・・・・・・・消化管で食べ物のPを吸着して便にして出す
カリウム抑制薬。・・・・・・・腸管でCaかNaとKを交換して便に出す
降圧薬。・・・・・・・・・・・アンジオⅡ受、拮抗。アンジオ変換阻害。Ca拮抗
昇圧薬。・・・・・・・・・・・リズミック(ノルアド↑)
インスリン製剤。・・・・・・・超速効。速効。中間。持効
経口血糖降下薬。・・・・・・・インス抵抗改善系。インス分泌促進系
下剤。・・・・・・・・・・・・刺激性。塩類
抗凝固薬。・・・・・・・・・・静脈(○ヘパリン)。経口(ワーファリン)
活性型ビタミンD3。・・・・・VtD(食事。UVで皮膚)→活性VtD。腸からCa吸収
赤血球造血刺激因子(ESA)。・骨髄刺激。エポエチンα、β。
透析中の投与薬。・・・・・・・抗凝固薬。アルブミン製剤。ESA。活性VtD3
○
血圧異常。・・・・HT↑は体液、多い。動脈硬化。レニン分泌↑。HT↓は、貧血。脱水
胸部X。・・・・・心拡大。胸水
クレアチニン。・・クレアチン→運動→クレアチニン=筋肉量
BUN。・・・アンモニア→BUN。BUN↑はタンパク質、食べ過ぎ。透析不足。肝不全
総蛋白・アルブミン。・・・↓は食事不足。透析不足
Na・Cl。・・・・・口渇→飲水。透析前、Na・Cl↓ほど危険
Hb・Ht。・・・Hb↓は貧血
トランスフェリン飽和度(TSAT)と血清フェリチン濃度。・・・・・TSAT↓、フェリチン↓は鉄欠乏
エリスロポエチン濃度。・・・・・貧血。ESA投与の目安
ヒト心房性Na利尿ペプチド(hANP)と脳性Na利尿ペプチド(BNP)。・・・hANPは体液量。BNPは心不全の重症度
標準化透析量(Kt/V)。・・・・・尿素など小分子老廃物の除去の度合い
これは、人工透析の教科書の、一番、大事だと思う要点をまとめたもの。
実際、カルテを見ても、また、患者に問診しても、この通りなのである。
医学の教科書と、実際の医療は、違うことが、多いが、人工透析に限っていえば、きれいに、教科書通りなのである。