2024年度版 渡辺松男研究42(2016年9月実施)
『寒気氾濫』(1997年)【明快なる樹々】P143~
参加者:M・S、鈴木良明、曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
レポーター:鈴木 良明 司会と記録:鹿取 未放
355 君といるときは山毛欅(ぶな)の原林に雨降るような安堵もありぬ
(レポート)
山毛欅は欅のような大木になり、若葉に産毛が生えるのでこの名がある。山毛欅は落葉広葉樹なので、その原林は明るく、雨が降っても暗くじめじめした感じではない。だから下の句が自ずから納得されるのである。(鈴木)
(当日意見)
★大好きな歌です。母性とか言うと歌がつまらなくなるけど、原林が効いていて、山毛
欅は一本ではなく辺り一面山毛欅林で、そこにしっとりと雨が降って木々を育ててい
る。雨、安堵とア音を重ねて明るく心が解放されている。大きく柔らかい、やさしい
ものに抱かれる安堵感をうまく出せている。男の人の気分ってこんな感じなんだろう
なと納得がいく。(鹿取)
『寒気氾濫』(1997年)【明快なる樹々】P143~
参加者:M・S、鈴木良明、曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
レポーター:鈴木 良明 司会と記録:鹿取 未放
355 君といるときは山毛欅(ぶな)の原林に雨降るような安堵もありぬ
(レポート)
山毛欅は欅のような大木になり、若葉に産毛が生えるのでこの名がある。山毛欅は落葉広葉樹なので、その原林は明るく、雨が降っても暗くじめじめした感じではない。だから下の句が自ずから納得されるのである。(鈴木)
(当日意見)
★大好きな歌です。母性とか言うと歌がつまらなくなるけど、原林が効いていて、山毛
欅は一本ではなく辺り一面山毛欅林で、そこにしっとりと雨が降って木々を育ててい
る。雨、安堵とア音を重ねて明るく心が解放されている。大きく柔らかい、やさしい
ものに抱かれる安堵感をうまく出せている。男の人の気分ってこんな感じなんだろう
なと納得がいく。(鹿取)