スカウト

河童がレポートを提出しなかったら、教授から電話があり
私がちんたら注意された話は書いた。
それは確か夏の話。

冬はおハガキがきた。

「○○さん、△月×日に再提出のレポート、お忘れでしょうか・・」

そりゃあ丁寧なハガキだったさ。


そんなある日、河童がドアをあけるなりこう言った。

「お母さん、私、スカウトされた！！」







「・・・・ＡＶやわ。」

「ほら！！」

彼女が差し出した名刺には学芸員の肩書き。

「え？」

最近では学芸員がＡＶに誘うのか？


話はこうだ。
河童が学校で書道をしていたんだと。
そこにおじいさんが通りかかり
自分は昔なんたらかんたらで、今は講師でここにきてて
この三月でやめるんやけど
君の書道は素晴らしい。
何か困ったことがあったら、いつでもここに連絡しなさい。
そう言って、名刺をくれたんだと。


いや～さっぱりわかんない話だね。

わかんない話だけど、河童の習字が誉められたことと
このおじいさんが、うちの河童にこれからも会いたいことはわかる。



それって普通のナンパじゃん？

「ち、違うわ！！」

彼女はそう言うが、私にはわからん話だ。
河童に就職を世話したいというのなら、わかるんだが。
ヤツはまだ一年だぞ。



・・・・あ！

もしかして、三年くらいにはみえた？
就職が決まってない四年生にみえた？




確かにそうかもしれん（笑）

このふけてみえる容姿が、功を奏すといいのだが・・

ってか、大学やめて、就職先、世話してもらえ。