妹の子、タキちゃんの話だ。
タキちゃんはかわってる。
もうそれはうまれた時から、ちょっと変だった。
私達があやしても絶対笑わない赤ちゃんだったし
三歳くらいからは、趣味が迷子だった。
どこに連れていっても、すぐに大人達のスキをついて
迷子になった。
なかでも大きなスーパーで迷子になるのが好きで
字も読めないくせに、サービスカウンターを探し出し
自分からはっきりした声で
「○○と言います。迷子です。」と言っていたらしい。
迷子になると、他人様から優しくしてもらえる。
お菓子がもらえて、ジュースがもらえて
綺麗なお姉さんが遊んでくれる。
だからタキちゃんは、小学生の高学年になるまで
すすんで迷子になろうとしていた。
タキちゃんは、おばちゃん(温さんのことね)が嫌いだ。
おばちゃはズケズケ言う。
あれしろ、これしろ言う。
お母さんに偉そうな口をきくと
横から出てきて
「タキちゃんが大事にしないんなら、おばちゃんに返してもらうからね。
タキちゃんのお母さんは、おばちゃんの大事な妹なんやから。」と
かなり真顔でケンカを売られるからだ。
タキちゃんは弟とケンカすると
父親にどなられる。
お母さんの見ていない所で、ほっぺたを叩かれたりする。
しかも「お母さんには言うなよ!」と口止めされたりする。
タキちゃんは常に、大人の質問には大人の回答をする。
「タキちゃんは誰が一番好き?」ときかれると
決まってこう言う。
「タキはね、みんなが好き!」
可愛くない。実に可愛げがない。
そんなタキちゃんが土曜日。
私の顔を見るなり、こう言った。
「おばちゃん!タキの左目な、全然見えへのやで。」
学校の視力検査でひっかかり、仮性近視だろうと
気楽に病院に連れていくと
「お母さん、大きな病院で精密検査を受けて下さい。」と言われたそうな。
どうやら、脳に問題があるらしい。
自身も幼児期から目の悪かった妹は
胸がつぶれる想いで、病院に連れていった。
いろんな装置で検査。
結果、「どこも悪くはありません。」と医者は言う。
「は?」
「どこも悪くないハズなのに、本人は見えないと言う。
そこが問題なのです。」
ハタと気づく、妹。
「先生、それは精神的なものですか?」
「う~ん。。。その可能性もあります。」
実はタキちゃん、去年は聴力でひっかかった。
片方の耳が全然聞こえないという診断。
病院で検査してもらうと、きこえたら押すというボタンは押せないのだが
看護婦に先生が小声で言う指示はきこえているという。
結果、「精神的なモノかもしれませんね。」とのこと。
本当にやっかない奴だ。
きっとあのアホゴリラが弟ばかりを可愛がるので
親の関心をひきたいのだ。
じゃなきゃ、左目が全然見えないなんて
得意げに私に報告するかい!!
妹が気の毒なので、タキを脅してみた。
「タキちゃん、目が悪いんだったら
おばちゃん家ではこれから絶対に、漫画は読ませないからね!」
すると、二日後行われた病院の再検査では
ばっちり見えたという。
「良かったね」とメールすると、
「おばちゃん、心配してくれてありがとう!」とタキからの返事。
ホンマ、くえんガキやわ、お前。
ま、これからの君の成長を、おばちゃんは楽しんで見届けさせてもらうわ!!
しかし、耳、目ときて、
今度は何でひっかかるつもりだろう。。。
タキちゃんはかわってる。
もうそれはうまれた時から、ちょっと変だった。
私達があやしても絶対笑わない赤ちゃんだったし
三歳くらいからは、趣味が迷子だった。
どこに連れていっても、すぐに大人達のスキをついて
迷子になった。
なかでも大きなスーパーで迷子になるのが好きで
字も読めないくせに、サービスカウンターを探し出し
自分からはっきりした声で
「○○と言います。迷子です。」と言っていたらしい。
迷子になると、他人様から優しくしてもらえる。
お菓子がもらえて、ジュースがもらえて
綺麗なお姉さんが遊んでくれる。
だからタキちゃんは、小学生の高学年になるまで
すすんで迷子になろうとしていた。
タキちゃんは、おばちゃん(温さんのことね)が嫌いだ。
おばちゃはズケズケ言う。
あれしろ、これしろ言う。
お母さんに偉そうな口をきくと
横から出てきて
「タキちゃんが大事にしないんなら、おばちゃんに返してもらうからね。
タキちゃんのお母さんは、おばちゃんの大事な妹なんやから。」と
かなり真顔でケンカを売られるからだ。
タキちゃんは弟とケンカすると
父親にどなられる。
お母さんの見ていない所で、ほっぺたを叩かれたりする。
しかも「お母さんには言うなよ!」と口止めされたりする。
タキちゃんは常に、大人の質問には大人の回答をする。
「タキちゃんは誰が一番好き?」ときかれると
決まってこう言う。
「タキはね、みんなが好き!」
可愛くない。実に可愛げがない。
そんなタキちゃんが土曜日。
私の顔を見るなり、こう言った。
「おばちゃん!タキの左目な、全然見えへのやで。」
学校の視力検査でひっかかり、仮性近視だろうと
気楽に病院に連れていくと
「お母さん、大きな病院で精密検査を受けて下さい。」と言われたそうな。
どうやら、脳に問題があるらしい。
自身も幼児期から目の悪かった妹は
胸がつぶれる想いで、病院に連れていった。
いろんな装置で検査。
結果、「どこも悪くはありません。」と医者は言う。
「は?」
「どこも悪くないハズなのに、本人は見えないと言う。
そこが問題なのです。」
ハタと気づく、妹。
「先生、それは精神的なものですか?」
「う~ん。。。その可能性もあります。」
実はタキちゃん、去年は聴力でひっかかった。
片方の耳が全然聞こえないという診断。
病院で検査してもらうと、きこえたら押すというボタンは押せないのだが
看護婦に先生が小声で言う指示はきこえているという。
結果、「精神的なモノかもしれませんね。」とのこと。
本当にやっかない奴だ。
きっとあのアホゴリラが弟ばかりを可愛がるので
親の関心をひきたいのだ。
じゃなきゃ、左目が全然見えないなんて
得意げに私に報告するかい!!
妹が気の毒なので、タキを脅してみた。
「タキちゃん、目が悪いんだったら
おばちゃん家ではこれから絶対に、漫画は読ませないからね!」
すると、二日後行われた病院の再検査では
ばっちり見えたという。
「良かったね」とメールすると、
「おばちゃん、心配してくれてありがとう!」とタキからの返事。
ホンマ、くえんガキやわ、お前。
ま、これからの君の成長を、おばちゃんは楽しんで見届けさせてもらうわ!!
しかし、耳、目ときて、
今度は何でひっかかるつもりだろう。。。