欠陥建築バスターズ

土地・建物の調査研究が専門。日本の地震や災害に備えた建築や、不動産市場や世界経済の未来鳥瞰について述べています。

『山の北側に植わっていた木は、北の部屋に使え!』昔の常識!

2015年07月20日 09時25分30秒 | 建築のうんちく




『建物が狂う原因の一つが、木の暴れを無視した使用法にある!』



ある、馬鹿クレーマーが、我々にどうしても来てくれと言うので、行って来ました!

そのクレーマーは、こんな事を言って来ました。



『建物の柱を傾斜計で計測したら傾いている!』

『床の不陸も酷いものだ!』



そこで、実際に家を検査して見ると…

『あれあれ、大した事ないです!』



確かに、柱の下部と上部で、寸法にして『約2ミリほど』の狂いはありました。

『こんなの欠陥でありません!』

床が平坦でないと騒ぐ件に付いても、合板の継ぎ目が、『約0.5ミリほど』段差が

あるだけでした。



こんなので、この建物は、欠陥だから、建て替えろとか、賠償しろと言うのです!

『如何にクレイマーが大馬鹿かが、良く分かる出来事です!』

『誰だって、こんな馬鹿を相手にするのは、ご免被りたいです!』



実は、この程度の『材木の狂い』が出るのは、当たり前の事です。

むしろ、この家の場合は、『非常に優秀な出来』です!



材木というのは、『どんなに乾燥させても暴れます!』



『暴れない材木なんて無いです!』

材木は、生きた材料なので、空気中の湿度を吸ったり吐いたりします。

『その時に、曲がったり、ねじれたりします!』



この、暴れる事で、家がバランスを崩さない様に…

『山の南の木は、南の部屋に使い、山の北の木は、北の部屋に使った!』

訳です。



山の北側に植わって居た木は、曲がって、ひねくれています!

『きっと、クレイマーも日当りの悪い環境で育って、精神が曲がったのでしょう!』



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