欠陥建築バスターズ

土地・建物の調査研究が専門。日本の地震や災害に備えた建築や、不動産市場や世界経済の未来鳥瞰について述べています。

台風被害は”家”が悪いんじゃない、土地が悪いんだ!!

2019年10月25日 10時43分23秒 | 台風

2018年、2019年と、2年連続して大きな台風がきました。

そして多くの家が被災しました。

地球温暖化の影響で、これからは毎年、風速60m以上の超大型台風がやってくるでしょう。

 

風速60mの風の中では、鉄骨造の建物だって、歪んでしまいます。

木造の建物の屋根が飛んだり、瓦が飛んだりするのは当たり前のことで、木造の建物は、風圧で倒壊してもおかしくありません。

 

そもそも、木造の建物は、超巨大台風に耐えられるほど強くありません。

立地条件によっては、強風で破壊されても不思議ではありません。

 

2018年、2019年に、壊れた家を調査してみると、建物の構造にはこれと言って欠陥はありませんでした。

 

しかし、なかには、”大工の仕事の粗さ” が災いして、破壊された家もありました。

→とは言っても、その数は、わずかです。

 

つまり、台風によって家が罹災しても、家そのものの構造には問題がないことがほとんどなのです。

 

すでに、日本では、木造の家を建築することは、無理な自然環境になってきたのです。

 

日本の住宅でも、沖縄では、コンクリートブロック造の家や、鉄筋コンクリート造の家が多いです。

 

これは、沖縄が台風の通り道であり、頻繁に強風の被害を受けるからです。

 

本州においても、これからは木造住宅をやめて、沖縄のようにコンクリートブロック造の家や、鉄筋コンクリート造の家を建築する必要があります。

 

日本は、台風の通り道です。

 

こんな自然の厳しい場所に、コストのことだけを考えて、木造の住宅を建築するのは間違いなのです。

 

 

一方で、以上のように『自然環境に合わせて住宅を造る』という考え方は、マンションにも当てはまります。

 

武蔵小杉のタワーマンションが浸水して、地下の配電盤やポンプが水没し、停電や断水になったのも、タワーマンションを建築するのに、不適当な場所に、タワーマンションを建てたからです。

 

…私が子供の頃、武蔵小杉駅前は、少し大雨が降ると、すぐに冠水していた場所でした。

 

自転車に乗って、武蔵小杉駅に向かってこいでいたら、途中からペダルをこがなくても、武蔵小杉駅前まで辿り着けました。

 

要するに、武蔵小杉駅前の土地が、一番低かったのです。

 

このように、建物を建てる場所を間違うと、あとで、とんでもないことになるのです。

 

 

今、木造の家にお住まいの皆さま、今の内に家の強度をアップして、来年の台風に備えましょう。

 

欠陥建築バスターズでは、皆さまの家の耐風(台風)対策に関しても、有料でアドバイスしています。

 


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