プロテニスの世界ランキング1位(現在)のフェデラー、2,3年前からクレーコートで行われる全試合(全仏オープンを含む)を休止すると発表し、それを貫いている。また、世界ランキング2位(現在)のナダルも、今年、全仏オープンで優勝後、芝コートの試合を休止しし、ウィンブルドンには出場しないと発表した。この二人、テニス界ではベテラン中のベテランで、テニス界の記録を塗り替えてきた。その強さは半端じゃない。だから言えることなのかも知れない。
プロテニスプレーヤーは世界中で行われる大会に次々に出場し、連戦連戦の繰り返し、その試合日程の過酷さはものすごいものがある。あれでは、故障しない方が不思議だ。確かに、休めばランキングが下がるし、収入も激減する。そこで、どうしても無理を押して出場し、体を酷使し故障して、戦線から離脱していく。錦織圭も、元は世界ランキング4位まで上った。メジャー大会、4大大会で一度も優勝したことがなく、4位までになるには、どれだけ多くの試合に出ていたかが分かる。頑張ってランキングを上げたかと思うと、故障して欠場し、ランキングを下げる。この繰り返しのような気がする。まあ、生活が懸かっているわけだし、そうわがままが通る世界でもない。しかし、長くテニスを続けるには、試合を上手に選択していくということ、出場する試合を厳選して減らしていくといったことも非常に大事なことではないだろうか?
話は少し変わって、最近、話題になっている「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」の問題。年収が1075万円以上の一部の専門職を労働時間の規制から外す規制緩和策だ。年収が1000万円そこそこで、仕事を選べるだけの余裕があるというのだろうか?高い家賃や住宅ローンに悩まされているような人はどうしても収入を増やしたいと躍起になっているのが現状なのではないだろうか?そんな中で、収入が多少減っても、健康を優先して、仕事を減らすなどという選択の余地はないように思う。雇われて仕事をしているわけで、仕事を選んでいたのでは、離職に追いやられる危機もあるわけだし、そんな事になったらそれこそ生活が崩壊してしまう。そこで、結果的に働きすぎ、過労死という悲惨な結果につながり兼ねない大きな問題だと思う。こんな政策を強行する政府の姿勢、これはいかがなものだろうか?政府はいったいどっちを向いて政策を考えているのか、これは火を見るよりも明らかだ。