私のパソコンは、39800円で、10年以上も経過した中古のパソコン。購入前に、息子たちに、パソコンを変えたいと漏らしたら、「高性能のパソコンを買っても、どうせ使いきれないし、もったいない。安いやつで十分だ!」と言い切られた。「そうだね!」と同意したものの、内心、非常にムカついた。理性的に考えると、速度を必要とするようなビデ編集をしたり、いくつものウィンドーを開いて、同時進行的に処理をしたりといった高性能を必要とするような使い方をするわけではない。また、高速に映像するような最新のパソコンゲームに嵌っているわけでもない。だから、必要がないと言ってしまえば、それまでだ。今のこの古い、性能の低いパソコンを使うだけでも、それこそ四苦八苦しているのが現状なのだ。全く息子たちの言う通りだと思う。
でも、腹が立つんですよね。息子たちに対してではないですよ。何かどんどん時代の流れに遅れてきている自分に対してです。それは歳がとってくれば、登園、頭の働きも、反応動作も鈍くなってくる。しかし、何とか社会の動きについて行こうとする動きをやめてしまったら、全く社会に後れをとってしまい、デジタルデバイドの範疇に入ってしまう。これは何としても、避けたいものだ。
ところで、今回のワクチン接種予約の方法について、多くの自治体で、インターネットを利用した予約システムが採用された。しかし、アクセスが殺到してしまい、サーバーはパンク状態で、サイトに入れないという事態を招いている。私の場合、九時間もパソコンに向かい、ずっとトライしてようやく予約が取れた。しかし、当の自治体からは、サーバーの不具合を招いたことに対して、何ら謝罪のメッセージが出されていない。一回目のワクチン接種予約でかなりの問題があったのだから、二回目は改善されていて然るべきだろう。一回目から改善されたようには思えない。
インターネット予約システムが採用されたため、高齢者を抱える家族は、代わって予約手続きに関わったという話を耳にした。まあ、パソコンに詳しい息子や孫たちがいる高齢者は、それで救われたが、ひとり世帯の高齢者は為す術もないというのが現状だろう。それらの人たちに対する手当がないように思われ、デジタルデバイドを生んでいる張本人は、パソコンやインターネットに疎い、自治体の治世者なのではないだろうか?