春の西陽を浴びて残雪の塩谷駅を通過する”カシオペア” 山線でデーデーダブルが撮れた時の喜びは一生忘れられないと思います。今見ても眼がウルウル!…感動がよみがえる一枚です。 00,04,19 塩谷 う8010レ RVP
10年前の4月で一番印象に残っているのはなんといっても北海道・有珠山の噴火で室蘭線が不通となり函館本線長万部-小樽間(通称:山線)を北斗星・カシオペア・トワイライト等のブルトレやDC特急。更には夜間に限られてはいましたがコンテナ貨物までもが迂回運転され、山線がかつての賑わいを見せた事です。
この場所は復活C62の時から気になっていた場所ですがカマだと絶気になってしまうので撮らず仕舞いになった場所です。迂回運転ではDCなので煙を気にしないで撮れるので、ぜひここで撮りたいと狙っていた場所です。 00,04,19 然別 9067D RVP
有珠山噴火は00年(平成12年)03月31日の未明に西山山麓からマグマ水蒸気爆発。噴煙は火口上3000メートルにも達し、航空機の運行にも影響を与えました。周辺に噴石放出、北東側に降灰した翌日には西山西麓、また温泉街に近い金比羅山でも新火口が開きたまし。
噴火の前3月28日より火山性微動が多発し、噴火の予想がなされ室蘭線は03月29日より運転規制を掛け始めました。そして31日の噴火により長期の運転規制が予想されたために優等列車の山線迂回が始まりました。
迂回開始から数日間は暫定ダイヤとして日替ダイヤで時刻が日々発表運転されましたが4月10日くらいになるとダイヤも固定化され昼行DC特急以外にブルトレ(カシオペアも含む)もパターン化されて運転がなされるようになりました。
山線と言えば復活シロクニで通った線区で、山線のロケーションの良さは誰よりも知っていると自負していました。そんな線区に朝夕はブルトレが、昼間はDC特急が走ると言うのですから出撃の欲望にかられたのは言うまでもありませんでした。
しかし、出撃にはひとつ気になることがありました。それはこの噴火で多くの住民の方が避難され生活に大きな影響が与えているのに我々、道楽がノコノコ出掛けて良い物だろうかと言う同義的な迷いでした。この迷いは一般の観光客にとっても同じ思いであったようで、北海道観光はこの噴火が被害の影響が及ばない道東や道北等北海道全体が観光客のキャンセルが相次ぎ、観光産業に大打撃を与えていました(俗に言う風評被害と言うものです)。
この噴火では的確な予知と行政の適切な判断のため人的被害がなかった事もあるので、゛噴火は噴火。観光は観光゛として北海道を訪れてください。と言う北海道観光界のコメントが出されました。この流れで私は渡道しても避難している方から顰蹙は受けないだろうと判断し「夢の山線ブルトレ迂回」撮影に向けて準備を始めました。
実は私は友人と連れだって4月22~23日に格安航空券(バーゲン割)で北海道への観光旅行を予定していました。ところが有珠山の噴火による迂回運転を撮影するために大幅な予定変更をせざる負えなくなりました。通常なら特割は取消料50㌫と取消手数料420円が科せられますが、噴火による特例処置で全ての航空券で変更・取消は無手数料となり、急遽22日の航空券を払戻して19日の特割航空券を前日の18日の午後に予約しました。
たかが10年前ですが、あの頃は携帯メールが普及しておらず、18日の午後は19日の夕方に仕事が終わってから駆けつける湘南チサ區様や川越住民様と仕事で乗ったタクシーの車内で運転手に道を指示しながら、携帯電話で明日の予定を詰めていた事を鮮明に覚えています。
19日は朝イチ便で渡道しましたが、有珠山の噴煙しだいでは羽田空港に戻ると言う条件付でした。ただ、いざ飛んでみると千歳空港への着陸飛行ルートを苫小牧からではなく札幌上空かせの進入ルート変更した以外はきわめて順調で千歳空港に到着しました。
いつもよりガラガラかと思った千歳空港ですが結構混雑していた事を覚えていますが、高速道路や鉄道が影響を受けていたので飛行機は利用客が集中していたのかもしれません。
空港でレンタカーを借りて支笏湖経由で倶知安に抜けて、そのまま然別-銀山の撮影地に向かいます。現地に着いてふと不安が過りました。それは本当にこの線路に迂回特急が来るのだろうか?と言う物でした。と言うのも、それまでの山線と言えば団臨で6両程度の列車を見るくらいで10両編成の特急など見たとこがなく、現実には来るはずなのですが何となく信じられない気分でした。しかし、しばらくすると遠くからジョイント音が聞こえ始め281系DCが長編成で私の目の前を高速で走り抜けていく姿に、迂回は現実だ!と確信になりました。
下り”はまなす”は定時だと4時頃通過となり撮影は出来ないのですが、人身事故(この列車が当該)で遅れが生じ撮影が出来ました。この時は倶知安辺りで北斗星を撮影しようと車を走らせていると小沢の銀山よりでこの”はまなす”が走っていく姿を見つけました。慌ててUターンしてちょっと急いで然別駅へ到着すると程なく接近の放送が流れてきました。 00,04,20 然別 う201レ RVP
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