緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

一つの細胞より複数の細胞で一緒の方がタフなこと

2022年10月16日 | 医療
次男家族が3年ぶりに帰国し、にぎやかな時間です。

医療系の学術集会も、対面で開催されることが増えてきて、便利だったリモートから、エネルギーも時間も使いますが、集うことの意味を実感しています。

昔、細胞、遺伝子レベルの研究をしていました。
細胞培養をすると、一つの細胞だけではなく、数個の細胞と培養した方が明らかに確実に増殖していくことに気づきました。
これは、研究者仲間では当たり前のように言われていたことです。
多分、一つの細胞だけではなく、複数の細胞が近接することで、互いに何か増殖に関与する何かを出していたりするのだろうと議論したことを思い出します。

小さな空間に栄養とともに入れられた細胞にとって、その栄養をシェアすることになったとしても、複数の方がとてもタフに生きぬきます。

それは、ミクロだけではなく、マクロでもその通りだと思います。

互いに影響を受け合いながら時間と空間を共有することの意味・・

私達は一人ぼっちでは弱い存在なのだなあとつくづく感じます。

これからも、すぐには元通りにはならないでしょう。
南半球でこの夏起こったインフルエンザとコロナの同時流行など、私たちは備えるべきことがあります。

でも、隣に存在する人たちを生活できることに心から感謝を感じます。

10月20日~22日の日本癌治療学会が対面に軸を置いて開催されます。
お目にかかれる人々に感謝しつつ、新たな出会いにも期待したいと思います。
多くの方にお目にかかれますように・・

Arek SochaによるPixabayからの画像

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