緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

(3)ガイドラインのリスクと李先生の講演

2007年06月27日 | 医療

ガイドラインが
ルールブックになってしまった一例として
法医学学会が作ったガイドラインが挙げられていました。

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そして、今回のガイドラインが
もうまもなく判決がでるであろう
川崎協同病院の判決等の結果で
同様の転機をたどってしまう可能性があると・・

例えば、このガイドラインの中で
“~すべき”とか、“最善の”とか、“慎重に”といった言葉が
端々に出てきます。
医療現場のものが一生懸命行っていたとしても
訴えられたとき
本当に“慎重に”行ったかなどと
このガイドラインの言葉を理由に
訴えることもできると・・

このシンポジウムに私も出たのですが
この難しい状況をどのような役割で話せばよいのか
一番エネルギーを要した演題でした。
後に続く方の前座としての役割でしたので
上手くいった事例を提示した後
もしも、このようなことになったら・・という仮定で
ガイドラインが顔を変える事例を紹介しました。
そして、我々緩和ケアに従事するものは
医療・ケアチームの一員として
方針が集束する方向に意識して
コミュニケーションの促進を図る事の重要性を述べました。

終末期医療の決定プロセスに関するガイドラインは
本来の目的を超えて法的根拠として
医師を縛るものになってしまう可能性が
マスコミ、医療者、法律家から示唆され
その解決方法の一つとして
対話型ADRの紹介がありました。

そして、学会二日目・・・
元ハーバード大学の李啓充先生の特別講演は
かねてから絶対に聴きたいと思っていた講演でした。
医学書院の新聞に連載をなさっていたので
その内容は想定内ではありましたが
本当にホッとするものでした。

(明日に続きます)
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