緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

頑張っているのに誰も褒めてくれない・・と呟いた患者さんへ

2024年09月29日 | つれづれ
自分ではよくやっているつもりなのに・・
誰も褒めてくれない
もう、生きてる価値はないんじゃないかと感じてしまう・・
と、患者さんがおっしゃいました。



自分のことは、自分ほどわかっている人は他にいないと思うの。
自分がよくやっていると感じられるって、最高の誉め言葉だと思う。
それに気づいているのだから、わかっていない他の人から褒められるのを待つ必要なんてないと思う。
待ちぼうけにエネルギーを消費しないで

生きがいって
誰かが与えてくれるものでもないし、生きるときに初めからこれが生きがいだと思って生きてきたわけでもないのよね。

生きがいは生きているうちに着いてくるもの

ただ、生きがいは気づけないほどそっとついてくるものだから、
気づいてはじめて、ああ、これが私の生きがいだ・・ってわかるものなのではないのかな。
それも、他の人に褒められて見えてくるわけではないから、自分を一番しっている自分だからこそ、気づけるのよ。

すぐそばにありそうね



うんうんと頷いてくださいました。


0nw0rdkar1n0によるPixabayからの画像
気づくのが大変、四つ葉のクローバー

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2 コメント

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Unknown (aruga)
2024-10-01 06:50:54
otomechanさん

介護の長い道のりをシェアして下さりありがとうございます。

>労いの言葉は何度も頂きましたが、
このお医者様の一言が一番忘れられません。

ここなのだと思います。
本当に良くわかってくれていた人、戦友というか、同志というか、自分に近い人からの言葉、加えて褒めの閾値が高い人からの褒め言葉は、心に届き支えになるのだなあと思いました。

それより前に、これほど長い間、トリプルケアラーとして関わり続けられたことを読み、今回のテーマでもあるotomechanさんの自己効力感の高さを感じ、それはケアのプロセスで育まれてきたのかもしれないなあと思いを馳せています。
それは親御さんからの贈り物だなあとも思いつつ…

コメント、ありがとうございました!
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昨夜から3回目。 (otomechan)
2024-09-30 07:58:24
お早うございます。
昨夜から書いては消しを繰り返しましたが・・・・・・。
私は次女で3番目の子供ですが、ずっと祖母・父・母の介護が続きました。
最後の母が亡くなって12年。子供の頃から祖母・父が大好きでした。だから大変でも
苦にはなりませんでした。
父はパーキンソンと肺気腫で最後5年位車椅子。母は軽い認知症で、2回目の悪性胃がんの
末期で甘えん坊。祖母と父は無くなる時、母を頼むと言って亡くなりました。
主人を家において、母と一緒に暮らし母を喜をばそうと務めました。当たり前と
思っていただけですが、母が亡くなった後、母のかかりつけ医の口の重たいお医者さんが
「あんた良く看て上げたなぁ。」と。
その一言で涙がどっと溢れました。労いの言葉は何度も頂きましたが、
このお医者様の一言が一番忘れられません。今でも書きながら涙が出ます。
その方に、誰かが一言「良く頑張っているねぇ。」と声をかけて上げたらなぁと思いました。
ちょっとピント外れかもしれませんが。
長くなってすみません。
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