この週末は、専門医試験を受けに大阪に。
10年前、日本緩和医療学会の専門医制度の立ち上げに関わっていました。
暫定指導医は10年で切れてしまいますので、
その前に専門医または今年から始まった認定医を受ける必要があります。
私自身は暫定指導医だけとって、精度の立ち上げを行っていましたので、
専門医の先生方が2期に増えた時点で、
委員会はその先生方にお任せをし、
暫定指導医が切れるその1年の猶予を持った前年に
専門医を受験すると伝えて、委員会を離れました。
中にいたものが受験するとなると、
できるだけ離れて、委員も全員交代し、
世の中のエビデンスが新しくなったのを
待ってから受験する必要があると思ったからです。
今年の学術大会の大会長の任があったため、
それが終わった今年の7月の2週目を過ぎてから
症例をまとめはじめ、
書類一式を準備し、何とか間に合わせることができました。
9月に筆記試験がありますので、
8月の夏季休暇には、教科書を持参して、
読み込んでいました。
それが終わって、例年11月の最後の土日に
模擬患者とのロールプレイを含む面接試験があって、
後は、結果待ちです。
今年の受験者も40名を越したくらい。
もっと受けてほしいなあと思います。
ただ、四捨五入で60歳になるような年では、
記憶力はここまで落ちるものかと、
今後が怖くなるくらい、ぎりぎりでした。
ところで・・・
今年から、厚労省の緩和ケアチーム実地研修を受け入れるようになり、
5チームが研修にいらっしゃることになりました。
松江赤十字病院(島根県)、戸田中央病院(埼玉県)、
順天堂浦安病院(千葉県)、相澤病院(長野県)、
日本全国から来ていただけるなんて、本当に、幸せです。
そして、最後に石巻赤十字病院から今週木金でいらっしゃいます。
いらっしゃった時に、
それぞれのチームの状況をお伺いするのですが、
本当に、すべて特色があり、
違うものだなあと逆に勉強になります。
石巻赤十字病院の方々には、遡ってしまうことになりますが、
もし、お話頂けるようであれば、震災の時の病院、チームの機能、
患者さんのこと、薬剤供給の状況など
お伺いする時間が取れるとありがたいなあと思っています。
今週末で、Thanks givingが終わって、
来週には12月・・・
昨年から準備していた大会が6月に終わり、
専門医の試験が今日で終わり、
ふと気づくと、12月・・・
怒涛の様な2017年でした。
12月1日は、初めてスウェーデン大使館に
お招きいただいており、とても楽しみにしています。
ビックデーターのことについて学んでくる予定です。
そして、半ばには、家族の結婚式があり、
そこで、楽しむためにも、
学会の教科書の原稿を早く書き上げてしまわなければ・・
と残った宿題に鉢巻をしめたいと思います。
ああ・・あと、がんプロのe-ラーニング収録が
12月27日に残っていましたが・・・
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コメントありがとうございました。
先生、緩和医療を行っていく上で、人の死を通してどのように向き合っていけばいいのでしょうか。医療系の両親を持ち、自分も祖父母を看取ったのに、わからないです。
緩和ケアが本当に必要とされている方はもっとたくさんいるはず、でも、相談ができない方も多くいると思うんです。
私の父が自分の患者さんを自殺で亡くした時、すごく虚ろな目をしていたのが印象的でした。医師で患者さんを何十、何百とみてきたにも関わらず、あの時に涙で潤んでいるそんな目を初めて見ました。
その患者さんは末期がんで生きる希望を見いだせず、自ら命を絶ったのです。父は精神科に造詣が深かったことから、その患者さんの支えになっていると感じていたのだと思います。
でも、その患者さんが亡くなった…。自分は患者さんの心の奥まで見切れていなかった…そう感じたのだと思います。
薬剤師が緩和ケアに参加するのは、簡単なことではないと今感じています。患者さんの心のケアまで行うことも大切ですが、表面のケアに留まっている可能性もないとは言い切れないのが現状なんだと今から思えば感じています。
医師で患者さんを自ら看取ってきた父が見せたあの姿は未だに鮮明に覚えています。
その時、専門的な深い勉強をしつつも、時々、一歩離れて森を見ることを心がけてみてください。
今、勉強されていることはすべて緩和ケアに繋がっていきます。人の死を一面的なものとしてとらえてしまうと、目の前の深い専門的なことが無意味に感じてしまうことがあります。
多くを学び、多くを経験してはじめて、お父様の涙に近づくことができるではないかと思います。