ハロペリドールの副作用に
静座不能(アカシジア)というものが
あります。
じっとしていられない
そわそわしてしまう
このような症状をさします。
何度も繰り返し投与したときや
量が多いときに、起こりやすいという理解でした。
初回の投与後、すぐ・・
しかも、1/2アンプル・・
塩酸ピペリデン(アキネトン)を
1アンプル筋注しました。
効果は、劇的でした。
この結果からも
精神科医の診断からも
アカシジアで間違いなかったと思いました。
以後、この方へのハロペリドールは控え
他の制吐剤もアカシジアを起こすことがあるので
慎重投与となりました。
この時のことを、患者さんは
自分でコントロール不可能な状況で
怖かったと
後で話してくださいました。
少量投与で、
初回でも
アカシジアに注意しなければいけない・・
肝に銘じました。
(つづきます)
ピントと来ました。確かによくありますよね。
それまでは、知らなかったので気づく事がありませんでした。
今後もためになる話お願いします。
本当ですね。大切なことだと思います。
よっしい先生
呼吸器でいらっしゃるから実際に少なかったのかもしれません。先生の謙虚な言葉にいつも学ばせていただいています。
アビシニアンさん
制吐剤はどれでも起こしえますよね。私は、ノバミンをオピオイド開始する少し前に1錠だけ飲んでもらっています。その1錠でオピオイドの吐き気は9割以上抑えられているような印象があります。せん妄となったら、1錠というわけにはいきませんけれど・・
私の働いているところでは、悪心嘔吐症状にはセレネース0.5-1mgをBIDかプリンペラン5-10mgQIDで使ってますよ。(もちろん頓用から開始して有効なら定期的に)日本はセレネース2.5mgですか?
経口セレネースは、殆ど用いません。D2に関与する割合が多く、副作用頻度が高いため、多受容体のものやHへの関与があるものなどを選択します。非定型抗精神病薬の新しいものがどんどん出てきているので、手札が増え、使いやすくなりました。
もしかしたら見落としていないか...今後につなげたいと思います。
眠気の原因がオピオイドかと思ったら、ノバミンだった患者さんはいました。
気付くって大切ですね。
先生のお話に、ノバミンの与薬『オピオイド開始前に一錠のみ』とありましたが、その後は不要なのですか?
私は2週間くらい続けるものだと思っていたもので...。
教えていただけると有り難いです。
制吐剤などで起こるとはよく言われていますが、大量のオピオイドを急に減量した場合にも起こるのでしょうか??
ノバミンと高用量のオピオイドを急に中止、減量した患者さんがいらっしゃるのですが、中止、減量する少し前からアカシジアの症状のようなことを訴えておられましたのですが、中止、減量によってさらに悪化してきました。
また、非薬物療法としては何かありますか??皮膚への刺激などはいかがでしょうか??
アカシジアのスクリーニング方法は、
http://blog.goo.ne.jp/e3693/e/72d5f42ae9a9acdf4e5ce2b65ab45d5d
に記載しています。特に、眉間をノックする方法をMyerson signといって、とても感度が高く、間違いなく診断できるよい方法です。
ガイドラインにも記載されていると思いますが、制吐剤って、予防も含めて、絶対定期的に投与しなければいけないものではないのです。
念のため、鎮痛に至る前の血中濃度が高まる過程で生じる可能性が高いので、念のため1錠は使いますが、その後は、屯用です。
便秘が隠れていなければ、それで十分抑えられます。
みるくちゃん
>大量のオピオイドを急に減量した場合にも起こるのでしょうか
それは、アカシジアではなく、退薬症状ですよ~
使い続けて出す副作用と急な中止で生じる症状を整理しておくとよいですよ。
一見、よく似たアジテーション(イライラした感じ)になりますが、薬剤の因果関係を基本にして、前述のmyerson signなども参考にして、診断します。診断的治療として減量~中止した薬剤の速放剤(モヒならオプソ、オキシならオキノーム)を飲んでもらって改善するかどうか見ることもします。
治療は、再度開始し、ゆっくりとした減量をしなおします。
薬剤性ですから、まず、根本的な薬剤のon offをすることです。
結構難しい症例の患者さんがいて
毎日が勉強です。
アカシジアの患者さんいました。
せん妄がひどく、オピオイドローテーションして、落ち着くまで、私たちができることは、そばで見守りし、疲れないように体力の消耗を最低限にするように、試行錯誤の毎日でした。
薬による副作用とはいえ、結局、看護師は、患者さんの毎日をいかに安楽に気分よく過ごしていただけるかなので、病態生理を理解しながら、日々のケアに努めています。
50を過ぎた私にとって、看護師としての集大成がここでのお勤めなんだなーととてもやりがいを感じています。
これからも、いろいろと教えてください。