緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

学会記(1):治療の中止は・・・

2007年06月25日 | 医療

緩和医療学会といえば
がん性疼痛を初めとする
身体症状緩和の薬剤の投与方法に関する報告や
非薬物的なケアの手法に関するものが多かったのですが
それが、昨年くらいから在宅への移行や
緩和ケアチームに関することが増えてきました。

+++++++++++++++++++
お元気でしたか?
ここをクリックお願いします。
ブログランキング「緩和ケア医の日々所感」のクリックでもどってきます。
+++++++++++++++++++

そして、今年の熱かったのが
終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン
の周辺分野でした。(ガイドライン解説編もあります。)

一日目の午前
慶応大学の池上先生の特別講演は
このガイドラインに肯定的な話でした。
ただし、延命治療とは
人工呼吸器などだけではなく
すべての治療が対象であり
法律的解釈では
“すべての治療の中止は殺人となる可能性” 
があることを付け加えられていました。

念のため、池上先生は法律ではなく
医療政策・医療経営学の分野が
専門でいらっしゃったと記憶しています。

その日の夕方、まさしくこのガイドラインを受けて
臨時企画のシンポジウムが開かれました。
(明日に続きます)
+++++++++++++++++++++++++++
ここ、クリックお願いします。人気ブログランキング参加中です。
今日も、お付き合いくださりありがとう。明日も、来て下さいね。
+++++++++++++++++++++++++++

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 岡山から帰ってきました | トップ | (2)臨時シンポ »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
アメリカは経済的側面大 (Taichan)
2007-06-26 11:04:03
私は脳卒中重症患者の治療中止に接することが多いのですが、アメリカの場合経済的理由から断念が多いのが実情です。保険なしですと1日ICU入院で約40万。日本の場合、国民皆保険制度ですから日米の比較をしてはいけないと思うのですが、ガイドラインは日本独自のものでしょうか?
他の科のガイドラインはアメリカを意識して作成してあるものが多いものですから。
緩和ケアに関しては素人で、素人的質問恐縮です。
返信する
日本経済は終末期医療にかかっている?! (aruga)
2007-06-26 22:15:31
医療費の半分が終末期医療の日本・・日本の緩和ケアはがんに限定されており、今回のがんに限らない終末期医療のガイドラインは、研究班等でたたき台が作成され、そこに肉付けされて、検討会議を経て国が出したものです。諸外国の例をよく勉強されているようですが、日本独自のものです。
日本は、皆保険のおかげで個々は危機感がなく、一方で国が経済破綻するのではという危機感を持っているように思われます。
返信する
学会の本質は? (まつ)
2007-07-07 11:32:33
 私も緩和医療学会に参加しておりました。「終末期医療・・・」のセッションは聞けなかったのでコメントは出来ませんが、冒頭にありますように緩和ケアチームの演題等、コ・メディカルの方々の話題が多く、出席者もコ・メディカルの方々が非常に多いとの印象を受けました。すべてを否定するわけではありませんが、学会の本質がかすんできているのでは?と感じている今日この頃です。
返信する
大きくなると難しいですね。 (aruga)
2007-07-07 23:58:05
今年は、会場が2箇所に割れていたので、どうも、全体像がつかみ辛かったなあと思います。薬剤師さん達の日本緩和医療薬学会ができるなど、分科会以上の専門的な学会で、そうした動きにも注目ですね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

医療」カテゴリの最新記事