数年前のことです。 在宅訪問医と訪問看護師が入っていましたが ということで、外科外来受診時 画像と身体所見から さあ、薬剤の組み立ては・・・
(今の病院でのことではありません・・あしからず・・・)
Aさんは80代の男性。
消化器がんの手術後
肝門部の癒着・再発で
PTCDチューブが入り
経口摂取不十分ということで
HPN(在宅高カロリー輸液)を行いながら
ご自宅で過ごされていました。
腹痛で再入院が必要か・・という状況だったようです。
この看護師さんから病院に電話がありました。
「先生。
症状コントロールを
外来でお願いできませんか?・・後略・・」
緩和ケアの外来においでいただくこととなりました。
車椅子で受診。
右季肋部に重い痛み(右肋骨の下)
時々痛みは腹部全体に及びます。
排便は3日前に少量。
嘔気あり、気力がありませんでした。
ご家族からは
明け方うずくまっている事が多いと・・
X線写真で、大腸肝わん曲部に
小さな二ボーを認め
便も比較的沢山認められました。
肝門部の問題があるところに
腸管を癒着させ、疼痛と嘔気
便秘を引き起こしていると診断。
緩和ケアでは
いかに少ない検査で
病態を適確につかむかということが重要です。
ここまで把握できれは
薬剤の戦略はおのずと立てることが出来ます。
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完全閉塞ではない&経口不十分でも口から薬が飲めるのであれば、酸化マグネシウム製剤でゆっくり排便コントロールと、吐き気がよくなるまではHPNにメトクロプラミド混注。
改善してきたら十全大補湯を飲んでみてほしい気がします。
なるほど、なるほど・・と思いながら、拝読いたしました。
gachyonさん
サンドを使う前に、チャレンジできるかどうかをいつも、検討する薬剤が一つ、私の中にはあるのです・・
コメントありがとうございます。
このフィードバック刺激的でした。
そういう選択肢ある、ある・・って思いつつ、自分の処方を見返すよい機会となりました。改めて、感謝です!!!