2007年に書いた記事。
読み返していて、ああ・・いい言葉だなあと感じました。
桃井かおりさんの言葉。
「私は子供を育てたことは無いけれど、
自分を育ててきたことには自信があります」
自分を育てる・・
とても、新鮮な言葉です。
桃井かおりさんといえば、
10代でバレエ留学。
挫折とともにシベリアを横断し帰国。
女優としては、ベテランでありながら、
sayuri では オーディションを受けたのだそう。
自分のあるべきようを探索すること・・
自分を育てるということなのかもしれないと思いました。
そういえば、最近も尋ねられたことがありました。
「女性は、妊娠・出産をして完成するのでしょうか?」
身体的機能を一通り活用すること?
眠っている機能はまだまだ沢山あります。
そもそも、何をもって、完成となるのでしょう・・
いずれにしても、プロセスですよね。
それに対して、自分を育てるといは、
一生の課題です・・・
この月末には、
荒川区の小学校で
がん教育に参加させて頂くこととなりました。
新たな広がりに、
どのように取り組もうか・・
わくわくしながら、
頭を悩ませています。
年をとることで、こうした言葉が自然に出てきたり、共鳴できるようになるとしたら、年をとることが少し楽しみになってきたこの頃です。
調べればよいことだと思うのですが、「率先垂範」ってどのような意味になりますか?
ただし、この10ヶ月間は、ただ息をしているだけの私・・・。
立っているのに必死です。
なぁんにも成長していない、自分。
どうしましょう?と自己反省です。
不思議なものですよね。生まれた時は見ず知らずの人だった方と夫婦として共に暮らすようになり、意識しないうちにとても、とても大きな存在となっていて、別れた後の空洞の大きさは、それを体験した方でなければ到底思いもよらないほどのものになっていて・・
途方にくれながら、そこを触れてみたり、整理してみたり、目をそらしてみながら、やっとこさ立っている自分を感じる作業は、それはそれは大きなことだと思います。成長とは、前に進むことだけではないと思うのです。
なぁんにも成長していない、自分。
どうしましょう?と自己反省です。」
とおっしゃる、びょん様へ
私は2年4ヶ月・・・三回目の新しい年を
迎てた今やっと、もがかずに、
頑張らずに力まない自然体のあるべきようを
ゆっくり探していこうと思えるようになりました。
有賀先生、私が成長出来るか見ていてくださいね。
何時になるかわかりませんが・・・
Buonaさん、私はいつまでもかたわらにいますから・・
桃井さんのその言葉を、いつか深みのある微笑で呟きたいです(笑)
すみません、「妊娠・出産」に目がとまりました。
シングルが増加しているとのことですが、「妊娠・出産して女として一人前」というような空気は感じています。
病気で 妊娠・出産の可能性が完全に絶たれると、率直な深い悲しみと、「私は女として欠陥商品だ」という様な思いに多くの方々が悩みますよね。
オバチャンの私も、全くの予想外で、その思いに翻弄されました。
子供や家族や妊婦さん、直視出来ませんでした。
ある時、同じ立場の方々とお互いの思いをシェアしたら、以降、赤ちゃんや小さな子供が可愛いと思えるようになりました。
医療者では到底適わない「ピアサポート」の力の素晴らしさとケアの可能性を、元医療者の私は身をもって知ることが出来ました。
私が得た「キャンサーギフト」の一つです。
又、病気は私を確実に大きく育ててくれています。
たとえこの先悪い経過をたどったとしても、ベッドの上で、桃井さんのこの言葉が言える時間を過ごしたいと思いました。
ありがとうございました。長文失礼致しました。
先週4年半検診があり、前回同様,、CT・血液検査も含めて全て合格でした。主治医にも「良すぎる!」と言われました。しかしながら今年に入って何人ものガン友を亡くしました。本当に辛いものです。
昨年の11月14日に「がん告知そのものが「死刑宣告」ならば緩和ケア行きは「死刑執行台」行きに値します。」などという失礼な書き込みをしてしまいましたが、この1年で緩和に関する人々の認識は随分と変わったように思います。これもひとえに有賀先生をはじめ緩和医療に関わっている医療者の方々のご努力の賜物と感じています。
しかしながら私が残念に思うのは「本当は死ななくてもよい患者さんが亡くなってしまっている」という現実です。私も普通に考えれば助かりようのない患者でした。転移だらけの4期ガンでしたからとっくに他界しててもおかしくありません。それがこんなに元気でいる。私よりもずっと軽かった方が次々亡くなっていくのは辛過ぎます。
私の場合、幸運にも素晴らしい医師との出会いがありました。だからこそ、そのご恩に報いるためにも頑張りました。まず素人なりに勉強した上で確固たる信念を持って生き残るための選択をしました。そして、その信念に基づいた弛まぬ努力。
桃井かおりさんの言葉を拝見して、私が娘に言った言葉を思い出しました。「ママは一生懸命生きては来なかったけれど生き残るためには一生懸命だよ!」
ガン発病まで一生懸命生きてきた方がガンの威力におびえ生き残ることをあっさり諦めてしまう。勿体無い限りです。せめて緩和ケアで苦しまずに・・・。そう願うしかありません。ますますのご活躍を!
ピアサポートが互いの心を支え合う以上に、育てあう力にもつながっていくことを、頂いたコメントから感じることができました。
みならわなくっちゃ・・です!
生きることに向かってひたむきに頑張られている様子、伝わってきました。敬服いたします。
ただ・・
ずっと軽いと思われていた方も、死ななくてもよいと思われていた方も、努力が足りなかったのでもなく、無駄に諦めてしまったのでもなく、時は満ちていたのだと思います。
人の弱さを表出する勇気、嘆きつつも生きざまを伝えてくださる患者さんの在りようは、さらなる敬意を表します。