この週末は松山の第15回日本在宅医学会大会
シンポジウムのテーマは、
終末期ガイドラインを在宅現場でどう活かす?
~先延ばしの医療から本人の生き方に向き合う医療へ~
緩和医療に携わる医師の立場で
参加しました。
昨年、6月日本老年医学会が公表した
「高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドライン
人工的水分・栄養補給の導入を中心として」
いわゆる胃瘻などの差し控えや
中止も含めた治療の選択のあり方について
特に、高齢者の衰弱した方や意思表示が困難な場合の、
考え方を提案したものです。
このような衰弱した状態を
GFTT;Geriatric failure to thrive
という言葉が2000年に入って用いられるようになってきました。
日本語にするなら、老衰です。
15分27枚のスライドを駆け足にざっと話した後、
キースライド3枚。
このような葛藤を生じます。
そして、何よりも、一貫して苦痛の緩和に取り組み、
その保証があって、人は中道的に物事を決めていくことができます。
まとめです。
今日のNHKの夜の7時のニュースにも取り上げられていたそうです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130331/k10013573791000.html
ただ、ここでは、治療の選択ではなく、
看取り方として報道されていましたが・・・
松山は、桜が満開で、
大変多くの人でにぎわっていました。
宇和島鯛めしがとても
美味しくて、忙しい時は、
こんな感じのまなかい料理を作ってみようと思いました。
私がまずできることは、倫理や死生観について、機会あるごとにスタッフと話題にして共に考えていく事ではないかと思います。
小さな取り組みでも、重ね続けて行けたらと思います。
ガイドラインは道しるべに過ぎず、最終的にどの道を選ぶかは、実臨床現場での対話を求められます。それには、個々の知識、体験、統合的な概念化などが大切ですから、勉強会が事例検討を通して考える習慣が必要です。頂いたコメントから、本当に大切な姿勢をもっていらっしゃるきみさんに、そう、そう、そうなのよ・・と思いながらコメントを拝読しました。ありがとうございました。