緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

取材のその後(4)

2007年04月29日 | 医療

その時・・

「ふふっ(意味深な笑い・・)

 
私・・
 
勝ち組!!

し、深刻な話が爆笑に。。

+++++++++++++++++++
お元気でしたか?
ここをクリックお願いします。
ブログランキング「緩和ケア医の日々所感」のクリックでもどってきます。
+++++++++++++++++++

おぉ よかったぁ。。。

心に汗を掻き掻き・・
「どんなところで、勝ち組だなって感じるんですか?」

「いつ頃からかわからないけど
 幸せだなあ・・って感じるようになって。
 病気になってからかしら・・よくわからないけれど・・」

娘さんが、涙を堪え切れず
外来の外にそっと出て行かれました。
その幸せ感を支えてきたのは
娘さんに他ありませんでしたから・・

「大切なのは幸せ感があること・・だよね。
 それに、症状がないことでしょ。
 マーカーの数字がどうだって
 
症状がなければいいじゃない?

 消化器科の先生の役割として
 腫瘍マーカーや腹水の量も気にしてくれるけれど
 それはお任せしよう。

 その外来の後、緩和ケア外来にきたら
 そのことは、ちょっと横に置いて
 症状がないことを大切にしよう。
 そして、今生きているという事実
 幸せだなって感じていられていることを味わって
 そんな日を一日ずつ延ばしていこう。

 症状は力の限りとっていくよ。
 大学病院から私を頼ってきてくださったのだから
 責任重大だわ・・」
+++++++++++++++++++++++++++
ここ、クリックお願いします。人気ブログランキング参加中です。
今日も、お付き合いくださりありがとう。明日も、来て下さいね。
+++++++++++++++++++++++++++


コメント (5)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 取材のその後(3) | トップ | 取材その後(5) »
最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
昨日はありがとうございました (ラヴェル)
2007-04-29 22:33:18
この文章を拝見して、お嬢さんはどんなお気持ちだったのだろう、と、そしてお母様はどのように待っておいでなのだろうとおもいました。信仰のあるなしにかかわらず死を間近にした方は清くなると言います。それは、末期がんの診断を受けて一年を待たずして逝った私の父も、もともと清廉な人間であったのが、さらに弱みを見せない人間になっていったことでもわかります。そのことに医療者の方がわかってくださることを願います。最期を迎えるほどに人間は鋭くなっていくということではないでしょうか。
返信する
我が夫は・・・。 (ぴょん)
2007-04-30 08:24:53
我が夫は、幸せだったと言ってくれるでしょうか。
主人の姉は、末期の頃、だんだん、清廉になっていきました。
主人は、助けてちょーだぁい!!と、清廉とは無縁に、彼の人なつっこさを前面に出す末期の頃でした。良かったかなぁ?
私、思いました。
生きてきたようにしか、死ねないのね。と・・・。
かっこ悪くってもいいや。とも・・・。
変でしょうか。
返信する
コメントありがとうございます (aruga)
2007-04-30 17:10:28
清廉とは、おもねる事や媚びることなく、自分に厳しくあること・・で間違っていないでしょうか。
清廉な方が尚、清廉に研ぎ澄まされていく・・お父様らしさがそこにあった一方、弱音を吐けない所を医療者がもう一歩踏み込んで理解して差し上げる努力が必要だったということでしょうか。

ぴょんさんのご主人は、心のうちをくたっくなく表出なさっていたのですね。

人それぞれ、生きてきた延長線上に生き抜いていくものなのでしょう。

達観の境地にある方が、透明にみえることがあります。力まず、時の流れにゆるりと身を任せている様な。この患者さん、この時の外来では、遠くを見つめながら透明な表情をなさっていたのが印象的でした。
返信する
幸せ感を得る喜び (まつ)
2007-04-30 20:44:30
久しぶりにコメントを投稿いたします。「幸せ感」を緩和医療の中で見いだすのは理想だと思いますが、なかなか見いだすのは難しいのではと思っております。表現は綺麗かと思いますが、患者さん個々の思い、背景等、均一化されているわけでなく多様化している中で、有賀先生は正面を向いて患者さんと接してられる訳で、患者さんへ「幸せ感」を感じさせる舵取りの役割も担っておられ、大変なことだと思います。有賀先生のご活動を心から応援する一人です。
返信する
応援、心から感謝いたします。 (aruga)
2007-05-01 22:43:55
緩和ケアの認定看護師さんの教育にかかわっていて思うことが、がん疼痛へ重心がかかりすぎているのではないかということです。早期からの緩和ケアも、がん疼痛が緩和されえることがその役割のように捉えられる傾向にあります。でも、本当に大切なのは大変な中で喜びを見出せる力を持ってもらう支援なのではないかと思うのです。がん疼痛緩和はそのための一つでしかないと・・まつさん、いつも、ありがとうございます。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

医療」カテゴリの最新記事