緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

取材のその後(3)

2007年04月28日 | 医療

「そろそろ最期かな・・って」
とご本人

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そこに娘さん
「さっき、消化器科で腹水は大丈夫だけど、腫瘍マーカーが上がってきたから、TS-1はそろそろ中止したほうがいいかなあって説明があったんです。それと、お腹にがんが散らばっているって・・」

そこで・・
何故私には奇跡がないか
で登場した膵がんの患者さんとの話をしました。

「・・・人には平等に死がありますから
私が先に交通事故でなくなってしまう可能性だってあるわけです。
がんが治ったとしても、その後、不幸な人生を送る人がいるかもしれません。
時間が長いことや病気が治ることが人生の目標ではなく
自分の人生は幸せだと感じられることこそ勝ちでしょう・・」


・・と言った瞬間

あっ・・・

しまった・・・


と思いました。


治らないことが負けではない
という言葉を使うことこそありますが
あまり、“勝ち負け”という言葉は使わないほうがよい
と思ったからでした。

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