病名や病状。
患者さんには、知る権利もありますが、知らないでおく権利もあります。
時々、患者さんから、治療や病状について質問がある場合があります。 それについて主治医に質問しましたかと尋ねると、していませんと返って来ることがあります。 がん治療そのものの内容やそれに伴うリスク、その背景にある病状については、それを施行しようと検討している医師に患者さん自身が ”知りたいと思うこと” を尋ねることが大切です。
治療中の緩和ケアは、あくまでもサポーティブケアの立場ですから、これを代弁することは避けます。
治療中ですので、治療医と患者さんとがコミュニケーションが円滑に取れることを一番大切にしなくてはなりません。
医師と話し合うことは、本当に大きなエネルギーが要るものです。 でも、その過程がとても大切なのです。
緩和ケア医が代弁してしまうことは簡単なのですが、これでは治療医ー患者関係は熟しません。 これは、子育てや国際援助に共通する点があるように思います。 援助・支援は、代理者ではなく、誘導者(ファシリテーター)を越えないことが重要なのです。
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