ベンゾジアゼピン系の薬剤の
十分量の投与は
呼吸回数を減弱させてしまうため、
呼吸に問題がある場合は避けることと考えられることが多いのですが、
少量で呼吸筋のリラクゼーションや抗不安作用があるのではないかと
推測されているように(科学的根拠には乏しいので、推測と書きました)
効果があります。
体力の状況によって、少量を投与します。
一例として、アルプラゾラム (0.4mg) 1~1/2錠 眠前1回
アルプラゾラムは半減期からすると
眠前に一回飲むと、日中も薄く効いてくれるかなあ・・という位の
感じですが、
1/4錠 位を追加することもあります。
アルプラゾラムは商品名例ではソラナックスです。
商品名のデパスは半減期が短くて
筋弛緩作用が出やすい傾向にあります。
ジアゼパムは逆に半減期が長いので
アルプラゾラムを私は選択することが多いです。
ちなみに、イギリスの教科書で
同様薬を 4錠 分4 と見た時には、多くて驚きました。
ベンゾジアゼピン系の眠剤がすでに投与されているときには、
その量をやや多めにしたり、
そこに上記の薬剤を少量かぶせてもかまいません。
眠剤を、ある程度の期間服用していると耐性がついてくるからです。
投与してはいけないのは、肝性脳症の疑いがあるときです。
アンモニアが高くて肝性脳症を起こしていると、
少量のベンゾジアゼピンは悪化させてしまいます。
本は、やはり oxford textbook of palliative medicine につきると思います。
http://www.amazon.co.jp/Oxford-Textbook-Palliative-Medicine/dp/0198566980