経口モルヒネの徐放剤を
一日60mg飲んでいる方がいらっしゃいました。
誤嚥性肺炎になりかかったため、
経口薬をすべて中止することになりました。
坐薬モルヒネにするには
どうすればよいでしょうか・・・
皮下注や静注にするとしたら・・・
経口:坐薬:皮下注:静注=1 : 2/3 : 1/2 : 1/3
として計算します。
海外では、坐薬 1、 静注 1/4、とする場合もあります。
国内で、静注 1/2 とする医師もおります。
どれも間違いではありません。
ひとまず目安に切り替え、
個々の患者さんにとっての適正量になるよう
アップ、ダウンをして調整することが大事です。
経口モルヒネ 30mgを一日2回 12時間毎に内服している場合
一日60mg。
経口モルヒネ 60mgを一日1回 24時間毎に内服している場合も
一日60mg。
これを坐薬にするには
60mg×2/3=40mg
アンペック坐薬は、8時間毎投与なので
10mg-10mg-20mg
とします。
端数が出るときは、特別な理由がなければ夜分を多くします。
0.05ml刻みで調整できる皮下注ポンプなら
60mg×1/2=30mg/日
原液1%モルヒネなら、10mg/mlなので
0.15ml/hで 3.6ml/日 ≒ 36mg/日
となります。
ディスポーザブルタイプ 0.5ml/h 60ml/本 5日間タイプ
に設定されたものを使うときは
1%モルヒネ(10mg/ml) 15A = 15ml
生理食塩水 45ml /全60ml
これで、0.5ml/hで一日3A分(30mg)が持続的に投与できるわけです。
実際に、患者さんへ投与する量を計算するときは
他の方に手伝ってもらって、ダブルチェックをしてもらってください。
一人で投与量を決めなければならないときは
必ず、検算してください。
後ろ(結果)から計算して、最初の量になることを確かめてくださいね。
一旦切り替えたら、次はタイトレーションです。
次回は、タイトレーションの方法をお伝えしたいと思います。
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この週末は横浜での緩和医療薬学会です。要旨集が届き、先生の講演を聞かせていただけることを知り、大喜びです
よろしくお願いします。
週末の日本緩和医療薬学会でのシンポジウムは、トワイクロス先生に引き続くものなのですが、論点を薬剤特性から見ても早期からの緩和とがん治療は本当に相反するものでは無いことを言いたい20分なので、文献検索三昧で、結構大変です。議論がかみ合わなくなりそうで、ドキドキものです。お目にかかりましょうね!