緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

つらい人選手権

2020年11月08日 | つれづれ
(Free-PhotosによるPixabayからの画像)

前回の吉澤智子さん語録からもう一つ・・・

肺癌だったご主人と二人三脚で治療を頑張った智子さん。
いつも機嫌よくいることを心掛けたそうです。

今のがん治療は、よく効きますから、
この道のりは、徐々に長いものになっていきます。

どちらがどんな風に大変か・・
辛さの掛け合いになることもあったのでしょう。
そうした時のことを一言で表現されました。

つらい人選手権でした。」

くすっ笑いが起こりそうなこの言葉。
当のご本人たちにとっては、
それは大変だったことと思います。
でも、くすっと来るこの感じ。
ちょっと肩の力を抜かせてくれるなあと、
感心した言葉でした。



これ・・
育児で奮闘していた時とか
PTAの役割分担を決める時など
思い当たる場面が沢山あります。

私は、こんなに大変なんです・・

私だって、大変なんです。

あなた方ばかりではありません、私だって・・・

どんなに大変か、
互いに言い争ったりして、
うんうん、まさに 
つらい人選手権だわ・・


でも、結構拮抗していて、

言葉を変えればどんぐりの背比べみたいなものだったり、

まったく質的に違うことを互いに比べていたりなど・・

誰が一番かなど結果を出す必要がないことが大半・・

互いに、どんな状況なのか、
ただただ共有できればよいようなものです。



どっちがつらいとか
言い争ったり、比べたりするの
やめようよ。
というと、ちょっと角が立ちそうなときに、

ああ・・つらい人選手権みたいだね~
っていえば、くすっと笑って
終わりにできそうですよね。

言葉の引き出しがもう一つ増えました!

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
1day1smileさん (aruga)
2020-11-29 21:42:54
よいことを探し出せる力って素敵ですね。
悲しむ人に焦点を当てられるというのも素敵・・
温かな気持ちを、ありがとうございます!!
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Unknown (1day1smile)
2020-11-23 01:22:10
分かります。つらい人選手権じゃなくて
楽しいこと選手権とか、笑っちゃた選手権が
あればいいんですが…みんなで共用して、理解して、助け合って…
義父が悲しむので…
義母ともそんな風に考えましょう!
と言えるようになりました。
先生、いつもご苦労様です。
返信する
nantokanaruraさん (aruga)
2020-11-14 21:32:05
つらい人選手権の最後を
笑ってやめられるって、
エネルギーがいると思いますが、
それができるってスゴイことだなって思います。
コメント、ありがとうございました!!
返信する
Unknown (nantokanarura)
2020-11-11 19:43:37
良子

辛い人選手権。
笑ってしまいました。
だって、わが家で毎日してます。
誰もが自分が勝者だと信じています。
最後は笑って、やめようです。
無理の量。
考えこんでしまいました。
いいねと応援のポチッとの意味、しっかり受け止めました。
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