以前お世話になったことがある
ミシガン大学老年医学センターの
ソーシャルワーク部門の方が
介護保険が始まろうとしていた時
来日し、不安そうな医療スタッフに言った言葉。
「新しいことを始める時、
また、今まで出来ていないことを変えなければならない時
人は誰しも不安になるものです。
でも、それは障壁なのではなく
新たなチャレンジなのです。
制度が変わろうとも
自分の大きな夢は描き続けながら
現実に即した小さな目先の目標を立て
一つ一つ乗り越えていってください。
そうすれば、きっと何時か大きな夢もかなうでしょう」
緩和ケアのコンサルテーションを始めると
沢山の壁を見つけることでしょう。
でも、それを障害として捉えるのではなく
チャレンジだと思いたいものです。
病院が患者さんに優しい眼差しを向けられるように
大きな夢は持ちながら
一つ一つ小さなところから
丁寧にやっていきたいと思っています。
困りを抱えた薬剤師さん・・少しずつ解決し、
きっと、今頃、大きくなっていらっしゃることと想像しています。
(シリーズおわり)
その一つ一つの積み重ねが、患者様とその家族のしあわせにつながることを祈って。
仲間はたくさんいます。その仲間の期待に裏切らないような薬剤師になりたいと思ってます。
私のところでも、一般的な緩和ケアの本に書かれているような薬物治療が行われておらず、どうしたものかと頭を抱える日々です。この病棟の担当になった当初、病棟の看護師さんに話を聞いたところ「今までに何人の患者さんが苦しみながら亡くなっていったことか」と言われました。麻薬もステロイドもまだまだ不十分です。
幸いにして医師の異動があり、若手の先生がいらっしゃったので、その先生方には話は聞いて頂けています。
しかし、科の一番上の先生がなかなかのつわもので…。私たち(看護師・栄養士・薬剤師)からみても標準的だと思われるような治療方針でも、科長の先生の“お許し”がないと主治医は治療ができません。
最近一番ショックだったのは、食道癌の患者さんに対する胃ろうの作成が「ありえない」のひと言で却下されたことです。(科長の中では「消化器内科の患者さんには胃ろうは作らない」という考えがあるそうです。理由は誰にも説明はありません。在宅の高カロリー輸液なんてもってのほかだそうです。)
いくら主治医とコメディカルの関係がうまくいってても、やっぱりここを何とか乗り越えないとダメなのか…、とみんなでがっくりしました。そして胃ろうがあったほうが予後が延長したであろう患者さんと、自分の患者さんに作れなかった胃ろうを他科からの依頼で来た患者さんには作っている主治医の気持ちを考えると切なくなります…。
Aruga先生でも、かなりご苦労をされている事を知り大変驚きましたが、同時に励まされました。
これからも、みんなで力を合わせてこの苦境を乗り越えていこうと思います。
(長文すみません)
医療は日々バージョンアップしますから、それをどのように変化させていくか、その先陣を切るものの負担は本当に大きいものです。
なかったところに新しいものが建つように、荒野の開拓だと思うと、でっかい石も、まあ、しょうがないなあと思えるものです。すべてを耕しきるのではなく、動かせないものもあってもいいと思うのです。
コツコツやっていきましょう!!
薬剤師のみなさん!あきらめないでがんばってください!
Aruga先生がおっしゃる通り、こつこつしか道はありませんが、そのこつこつが大切なのです。私の大好きなCNSの言葉が私の励みでもあります。
人やシステムを変えるのは時間がかかる。進歩が見えないから無力感を感じるけど、種まきをしていると思うように、と言われたことです。働きかけることによってその人に種をまいているのです。すぐには咲かない、もしかしたら何年も冬眠しちゃうかも知れないけれど、一度まいた種は必ず花が咲きます。そしてその花からまた種がまかれていつか一面の花畑になるから、、、それを思い続けて種まきを続けるのが大切!
カナダでは薬剤師さん抜きではやっていけないほど重要な役割を占めています。ホスピスだけでなく内科でも外科でも!
薬に関してはエキスパート!これに限ります。うちの薬剤師はラップトップをいつも持ち歩いて、統計や資料をすぐプリントアウトしてくれるし、血液検査とあわせて薬の調整量を勧めてくれるので、医師も看護師もすかっり頼りっぱなしです。日本もいつかこんな日がきますよ!だからあきらめないでがんばってください!
また、カナダの薬剤師さんの働きぶりがわかるような情報を頂き、感心しながら読ませていただきました。
カナダからのお便り、楽しみにしています。