緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

震災の祈り;ドバイの出来事と永平寺の法要

2020年03月08日 | つれづれ

新型コロナのニュースを聞くたびに、
東日本大震災、そして永平寺の法要を
思い出します。

生活の中で、
信じられないような出来事を経験し、
それでも乗り越え今に至るその道のり。

2011年に経験したこと、
2017年に経験したこと。

そして今...

また大きな山を
乗り越えていくまさにその過程にいます・・・








2011年の5月
ヨルダンへ行く途中で
乗り換えのためにドバイに降りました。

その空港内のMcDonald's で
クレジットカードを出したら、
店員さんに"日本人か?"と尋ねられました。


また、何か言われるのかなぁと
在米中、日本の銀行のカードは受け付けない
と言われたことを思いだし、
素っ気なく、そうだとだけ告げました。

"地震のこと、津波のとこは聞いている。大丈夫か?"
予想もしていませんでした。

とっさのことで、
ただただ、"terrible・・"

"そうか。あなたの家族は無事?よかった。
 日本のことを祈っている。貴方のこれからの旅も"

涙を我慢するのがやっとでした。





そんな2011年の事を心に留め、
2017年の3月11日、
仕事で福井に行った時に永平寺に立ち寄りました。

ただ、いつか訪ねてみたいというだけでしたが、
偶然にも東日本大震災の法要を行うことを知り、
参列することが出来ました。

厳しい修行で有名な永平寺ですが、
すべての僧侶の皆様が
言葉に表せない温かさと優しさで
出迎えてくださいました。

時を共にした人々と祈り、
復興を願ったことは忘れられない思い出です。
きっと今年も法要は続いていることでしょう。


世界の人々が
祈ってくれていたことを知った
あのドバイの出来事


偶然出合わした永平寺の法要。
そして温かな眼差し


重なるところが多く、
今も私の心に
祈りが留まっています。



東北の皆様が
生活を取り戻されていきますように。
亡くなった方々の鎮魂と
忘れない気持ちとともに、
皆で今を生き、
前に進んで行くことができますように。


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