緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

情報の眼鏡で見ないこと:ゴッホの絵に思う

2021年11月07日 | つれづれ
2014年12月の年末。
結婚25年は旅行をしようと
当時ロンドンにいた子供と
パリで落ち合いレンタカーで
南フランスに行きました。

南仏のアルル。
夜のカフェテラスで有名な
ゴッホが通っていたカフェの中の様子。
冒頭の写真には、
このカフェのアイドル犬も映っています。





跳ね橋は、今も残っています。



アルルからサン・レミ・ド・プロバンスへ。


ここには、ヴァン・ゴッホ通りという
ゴッホが沢山の絵を書いた道が保存されていて、
その道には
ゴッホが精神疾患で療養していた
サン・ポール・ド・モゾール修道院があります。


ゴッホの部屋には
アルルの絵の複製が
飾ってありました。




ゴッホ通りは、
ゴッホが絵を書いた場所に、
レプリカと一緒に、解説のボードが
点在しています。

この絵は、ここなのか・・・

レプリカと見比べては、
ゴッホはこの風景見ながら
こんな風に絵にしたのか・・と。

上は、オリーブ畑の風景です。

ゴッホの絵が
とぐろを巻いているような
くねくねと描かれているのは
精神疾患だったからと
教えられた記憶がありました。

驚きました。
私の目で見ても
風で曲がった枝は、
実にくねくねと見えました。

精神疾患が絵のすべてではなく、
その風景はそこに存在していました。


人から与えられた情報だけで物事を判断しないこと。

自分の目で確かめてこそ
自分の中で真に納得ができるのだと
強く感じた経験でした。

このような記事を2015年お正月に書いていました。

その1週間後の1月7日
出版社のパリ襲撃事件。
この記事は消してしまっていました。





今、東京都美術館でゴッホ展が開催されています。


久々に見た、サン・レミの風景。
アルルの跳び橋も
糸杉もありました。


7年前のアルル
糸杉




あのアルルやサン・レミの風景を思い出していました。



人を情報の眼鏡で見ないこと。

自分の目で確かめ、実感したことを自己の責任で発信すること。
改めて思い出しました。

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10 コメント

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Unknown (pinkymermaid26)
2021-11-08 06:32:33
>>人を情報の眼鏡で見ないこと
同感です。
私の座右の銘のひとつでもある、百聞は一見に如かず、と通じるものでしょうか。
>>自分の目で確かめ、実感したことを自己の責任で発信すること。
これも、ほぼ毎日自分の想いを発信させていただいている私が肝に銘じていることですが、報道などに影響を受ける事もありますので、気を付けないと、と改めて思いました。

ゴッホ展には、まだいけていないのですが、先生のご覧になった景色をゴッホの絵を通して感じてみたいな、と思いました。
いつも素晴らしい記事をありがとうございます。
返信する
Unknown (albi-france)
2021-11-08 07:48:51
はじめまして。
私も行ったなぁ♪と記事を読み懐かしくなり嬉しくてついコメントしています。
久々、南フランスを思い出す事が出来ました。
ありがとうございました。
ちなみにalbiは南フランスのalbiの地名から拝借ですwww
返信する
Unknown (albi-france)
2021-11-08 07:52:37
はじめまして。
albiと申します。
南フランスの記事を拝見して、懐かしく、嬉しく。。。ついコメントしています。
私が一番好きな場所です。
ちなみにalbiは南フランスの地から拝借www
返信する
Unknown (e3693)
2021-11-08 19:50:25
@pinkymermaid26 さん

いつもお訪ねくださり、コメント頂き、本当にありがとうございます!
記事にご同意下さり、心強い限りです。また、同じ景色を見てみたいとお書きくださり、心が高鳴ります。
感謝で一杯です!

aruga
返信する
Unknown (e3693)
2021-11-08 19:54:08
@albi-france さん

いらっしゃったのですね!!
ここで繋がったことも素敵!
お名前の起源だったことも素敵!
コメント残してくださり本当にありがとうございました!
私が直ぐにアップできなかったので、もう一度投稿してくださり、二倍の感謝です!

aruga
返信する
Unknown (e3693)
2021-11-08 20:30:14
このblogで繋がった方から個人的なご相談を頂く事があります。
限られた医療情報でコメントしてしまうと、時に判断を誤ったり、迷わせてしまったりしてしまう事があります。
また、全ての方に同じようにご対応できないことからも、ここでは個人的なご相談に応じることは控えています。
私の力が及びきらず本当に申し訳けありません。
どうか、ご理解下さいますようお願い申し上げます。

aruga
返信する
Unknown (Fs)
2021-11-10 18:28:49
ゴッホ展、私も楽しみにしています。
美術展から遠ざかって1年7カ月。少しずつ訪れるようにしています。
私もいつも「自分の目で確かめる」「自分で直接感じてから発信・判断する」を心がけているつもりです。
心がけてはいてもつい‥‥ということもあるのが悲しいです。
あまりの脱線や独りよがりは避けたいですが、多少頓珍漢になっても、自分で良し悪しを判断し、あるいは独自の視点が得られるように思考を柔軟にしたいものです。
返信する
Unknown (e3693)
2021-11-10 19:31:51
Fsさん

ご自身の視点を大切にしたい、まさに、そうなのだと思います。
今の美術館は予約制で人数制限がありますから、鑑賞しやすくて、楽しめます。
いつもいつも、温かなコメントを頂き、ありがとうございました!

aruga
返信する
Unknown (gokuton)
2021-12-28 21:57:56
こんばんは。arugaさん♪

夜のカフェテラスは一番好きです。
一時ゴッホにハマりました。
ゴッホ展の図録を模写したり・・・
今も積ん読の中に「ゴッホのあしあと」原田ハマがあります。
3分の1だけ読破(^^ゞ
続きを読みたくなってきました(笑)

ゴッホを訪ねる旅もしてみたいです。
参考にさせていただきます。
旅してみたいところがたくさんあって困ります。
健康第一で過ごさなければですね♪
のん
返信する
Unknown (e3693)
2021-12-31 21:09:00
@gokuton gokutonさん
ゴッホをめぐる旅、素敵です!
是非、実現する日が来ますように。
もうすぐ2022年、コロナが消えなくても旅が出来る日が来ますように。

温かなコメント、ありがとうございました。
良いお年を!!

aruga
返信する

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