緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

10/10の痛みが翌日には0になりました!(2)

2007年10月11日 | 医療

オピオイドのオキシコドン
NSAIDsのザルトプロフェン
は紹介医の処方のままとし
鎮痛補助薬として
クロナゼパム 0.5mg 併用
ベタメタゾン 2日間 3mg 投与後
2mgに減量して5日間 続け
中止としました。
この2剤の併用を行ったまでのこと
だったのですが、著効しました!

ステロイドのベタメタゾンを
減量から中止としたのは
最初の外来での採血で
CRP炎症反応蛋白が
急に1前後から15と上昇していたため
何らかの感染巣が隠れている可能性を
否定できなかったからです。

9日後の外来再診で・・
10/10の疼痛は消失し
夜間は熟眠でき
終日、疼痛は0となっていました。

しかも、オキシコドンは600mgから
ご自分で減量し
何と60mgまで下げてしまったと・・
いやいや、それは
ちょっと速すぎる減量ですと説明。

事実60mgの翌日は
疼痛が出てしまって
倍になっていました・・

減量で気をつけなくてはいけないのは
このような疼痛の再度出現と
退薬症状と言われる症状の出現です。
ですから、2~3日かけながら10~20%ずつ
ゆっくりと行わなければなりません。
ただし、眠気が強ければ
もっと速い減量にしますけれども・・

よいことに、オピオイドの副作用で
もっとも気をつけなければいけない便秘は
この併用療法で
オピオイドが減量できたため
排便快調になっていました。

しかも、CRPは1以下に激減!
これには、腫瘍免疫的な他の考察を
していかねばなりませんが
まあ、何よりも痛みが0になったことは
本当によかったです。

ひとまず、ランドセンとベタメタゾン1mgを
併用しながら
オキシコドンは120~80mgで様子を
見てもらうこととしました。


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