天璋院篤姫と勝海舟ーこの二人の仲が面白いです。年の差は天璋院篤姫が1835年生まれで勝海舟は1823年生まれですからちょうど一回りの差があります。時代は幕末動乱。出身は天璋院篤姫が薩摩、勝海舟が江戸ですから遠く離れ、篤姫が徳川13代将軍家定に嫁ぎ正室になったころは海舟は無役の御家人ー同じ徳川家にいると言っても正室は御台所とよばれ江戸城ではナンバーツー、江戸城から出ることも少なく出てもお籠の人、一方の海舟は直参とはいえ無役ですから江戸城にも入れません。その二人が明治に入るとお芝居を一緒に見たりお食事も外で共にしたりずいぶんと仲が良かったのです。二人が初めて出会ったのは諸説ありここでは書きませんが、時代が幕末、徳川将軍家が崩壊の危機にあり二人が徳川家存続のために奔走してお互いがその存在を知り出会ったということでしょう。この二人は面白いことに事の大小はありますが、危機に逃げずにそこに身を置き前向きに生きたということと、己の保身にとらわれず常に国に暮らす民のことを第一に争いごとを回避してきたことでしょう。その二人の考え方生き方が明治に入り二人を結び解けたのだと思います。
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