グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

給付方針変更の背景を勝手に憶測する

2020年04月17日 | 政治
昨日首相はコロナウィルス禍に伴う国民への給付について減収世帯30万円支給から国民一律1人10万円支給に方針変更した。
支給対象を減収世帯だけに限定するのか、広く国民全体に行き渡らせるのか、の両案は当初から検討の俎上にあって、熟慮の結果「減収世帯限定」案に落ち着いたものと理解していた。
ゆえに今回の方針変更はいささか驚いた。
一体何がこうさせたのだろうか? 勝手に憶測してみた。
第1に脳裏を過ったのは減収世帯の自己申告の困難さ、煩雑さが意外に大きいということが判明したのではないかということだ。
スピード感が急務と言われながらこれが遵守できなければ致命傷になる。
首相は「一律給付」より「世帯限定給付」の方が早く処理できると言っていたがやはり困難では・・・という気がする。
第2にはかねてより国民一律案を主張していた公明党の不退転の意思表示をあらためて感じ取ったことによるものではないかということだ。
公明党に対してはかって集団的自衛権の解釈変更を無理やり同調させた負い目がある上、仮に連立離脱まで仄めかされたとあれば影響を受けない訳はない。
さらに今回は党内ナンバー2の幹事長すらいわば反対派に回ってしまった。
これを却下すれば党内に亀裂が入りかねない。
それに幹事長は総裁3選可の道を開いてくれた恩人でもある。
そんな恐怖心、恩義が翻意を後押ししたのではないか。
それにしても一度閣議決定を行った減収世帯限定案を撤回して方針変更を行うなどはとてつもない大きな政治決断だった。
首相のリーダーシップと政治的信頼は大きく傷ついたと言っていい。