グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

オリンパス粉飾決算続報に思う

2012年02月19日 | 日記
オリンパスの粉飾決算事件について真相が徐々に明らかになっている。
先日逮捕された前社長は以前から積極的な関与は否定していたのだが調べが進めば進むほど主導的役割を果たしてきたことが明確になってきた。
隠蔽工作の進捗状況を確認したり、疑義を指摘した監査法人を自ら解任したり、はその一部だがウッドフォード元社長の解任動議根回しなどにいたっては最早言い逃れは不可能だ。
さらに気になるのは元社長解任動議に応じた取締役の処遇である。
あれだけ不自然な投資案件を承認しまた前社長の働きかけに応じ元社長の解任動議に賛成した役員はもはや同社の経営に携わる資格はないだろう。
一部の報道では今回逮捕を外れた現取締役は引き続き取締役の任に留まる可能性があるように伝えられているがここは例外なく一掃すべきだ。
オリンパスは究極まで「生まれ変わること」を貫いて欲しい。


芥川賞受賞作を読む

2012年02月18日 | 日記
「選考委員が卒倒するといけないので(芥川賞を)受け取っといてやるか」発言で話題を呼んだ著者に惹かれて受賞作となった「共喰い」を読んでみた。
著者は工業高校卒業後定職にもつかずいわばニート暮らしを続けた上で著作に励みようやく受賞にこぎつけたのだが噂に違わずなかなかの感性と文筆力である。
母子家庭育ちで経済的には必ずしも恵まれた生活とはいえなかったようだが氏の才能はどうして育まれたものだろうか。
「源氏物語」は5回読破(原本、現代語訳)、ほかに川端康成、三島由紀夫を愛読していたと聞くがやはり読書量と鋭敏な感受性は必須条件であるに違いない。
それにしても今回の作品の内容は一言でいうと暗い。
率直に言って周囲に本書を勧めたいという気にはならない。
「芥川賞とは一体何だろう?」「純文学とは何のためにあるのだろうか?」という思いに今とらわれている。


自民党内の執行部批判噴出に思う

2012年02月17日 | 日記
与党・民主党の内紛ムードが野党第1党である自民党に伝染している。
派閥領袖クラスの総裁や幹事長などへのクレームが公然と出てくるようでは当面政党支持率の上昇は望めないだろう。
いや、支持率が低迷しているから執行部批判が噴出してくるのか、・・・因果関係は不明だが。
あるいはもうスパイラル状態か。
いずれにしてもこんなことでは「解散・総選挙」を声高に叫んでも大勝などはおぼつかない。
自民党はあらためて自党の政策パッケージを整理し、協議拒否ではなくむしろ積極的にアピールしていくべきだ。
ねじれ状態の現在は逆に与党に自党案を丸呑みさせるいいチャンスなのだ。
野党の役割は与党の足を引っ張ることではない。
自民党執行部は今一度自党の姿を客観的に捉えて「発信力不足」「リーダーシップ不在」との(所属議員、党員、国民の)声に真摯に応えて欲しい。
さもなくば党の明日はないだろう。
(追伸)
文藝春秋最近号に某選挙プランナーによる総選挙結果シミュレーション記事が掲載されている。
民主党の議席半減は同感だが自民党の議席倍増は理解しづらい。
状況は刻々変化しているので過信は禁物だ。

日本航空の社長交代に思う

2012年02月16日 | 日記
経営再建中の日本航空(JAL)に社長交代があったが新社長がパイロット出身であることに話題が集まっている。
いうまでもなくパイロットは高度な技能と判断力が求められ専門的に育成されることが多いが、反面企業の経営能力を鍛える機会は十分ではないかもしれない。
まして日本航空はかっての運輸省(ちょっと古いか?)幹部やいわゆる人事労務屋が経営を担ってきただけに新社長の舵取りを危惧する向きもあるかもしれない。
しかし機長職も社長職も本質のところ、すなわち常に全体を目配りし持てるリソースを最大限に生かし遅滞なく果断な行動を実践するという点で共通するところも多いはずだ。
さらに新社長が現場出身者ということでライン部門従事者のモラールアップも期待できよう。
是非とも新社長には就任挨拶にもあったように日本航空をいち早く上昇段階から水平飛行に(いかにもパイロット出身者らしい表現だ)誘導していってもらいたいものだ、政治力に頼らない、また外部からの圧力に翻弄されることのない経営を実現しつつ・・・。

「マイナンバー法案」の閣議決定に思う

2012年02月15日 | 日記
昨日政府は個人一人ひとりの納税情報、社会保障情報を管理するための個人情報識別法案(通称マイナンバー法案)を閣議決定した。
ようやくというか、むしろ遅きに失した感じだ。
先進諸国でこれに類する制度がないのは日本だけではないだろうか。
米国などではSSN(Social Security Number)がないと銀行口座の開設から住宅・自動車の購入までままならないと聞く。
収入、納税のガラス張りは社会における公平性確保のための絶対条件だしそのために国民共通番号制は必須のインフラではないかと思う。
今考えられている制度がフロー情報だけに偏しストック情報(保有資産)が欠落しているのはたしかに問題だがこれから改善していったらいい。
これからスムーズに法制化が進むことを願うばかりだ。
それにしても以前お騒ぎして割振られた「住基番号」は一体どこへ行ってしまったのだろうか。

バレンタインディー今昔

2012年02月14日 | 日記
先日横浜のデパートに立ち寄った際たまたま開催されていたチョコレート販売特設会場をのぞいて見た。
チョコレートのバレンタイン需要は一時のブームも衰えたと聞いていたがどうしてどうして、会場には100近くのブランドが軒先ならぬワゴンを連ねなかなかの集積だ。
値段も結構高価なのだがプレゼント先が「本命」だけに限定されるのであればあまり気にならないのかもしれない。
それに最近は女性が自分への「ご褒美」や女友達、母親などに買っていくケースも多いようだ。
何時だったかはあるテレビ番組で「男が男に贈る場合もある」なんてことを報じていた。
思わず「ゲゲッー」だが職場の上司部下関係の中でも結構あるらしい。
「義理チョコ」こそ下火になったようだがいろんな形でバレンタイン需要は生き残っているのである。
チョコレート業界もなかなか逞しい。


「維新政治塾」の賑わいに思う

2012年02月13日 | 日記
「大阪維新の会」が3月より開講する「維新政治塾」に対し何と定員(400名)の8倍を越す3300名超の応募があったとのことだ。
「大阪維新の会」は応募者の大半を受け入れその中から総選挙に向け立候補者300名を擁立、200以上の議席獲得を目指すという。
既成政党はこの動きをどう受け止めているのだろうか。
いうまでもなく既成政党全体に対する失望・不信が根っ子にあることは先刻ご承知のはずだが所作は一向改まる気配がないのだ。
今のままではもしかしたら次の総選挙は「既成政党」VS.「維新の会」の構図になるのかもしれない。
「民主党」VS.「自民党」ではないのだ。
両党ともに危機感があまり見えられない、いやあるのだが身動きが取れないということだろうか。
「火事場の馬鹿力」という言葉がある。
既成政党も今こそ踏ん張り時だと思うのだが。


口コミサイトやらせ投稿のその後に思う

2012年02月11日 | 日記
何時だったか、飲食店に関する口コミサイトでのやらせ投稿が問題になったことがあったが何時の間にか沈静化してきたようだ。
結局当該サイトが監視体制を強化するということで一見落着ということだろうか。
凡そこの手の話は根絶なんてことはあり得ない。
第一、「やらせ」か否かは誰がどうして判定できるのか。
せいぜい同一発信者(IPアドレス)の一定期間内での投稿チェックぐらいではなかろうか。
そもそもインターネットの社会に、いやどんな社会でも人気投票に組織票は付き物だ。
要はサイト利用者(情報の受け手)がそういった現実を弁え自らの判断力で最終決断すべきなのだ。
そのためにも口コミの内容は客観的事実に基づく評価を重視したい。
客観的事実は実体験が伴わないと書き込み不可能だし誇張は難しいからだ。
飲食店サイドが「その手の専門業者を利用しても割に合わない」と思わせるくらいの判断力を消費者は涵養したいと思う。

国会に微かな変化の兆しを視る

2012年02月10日 | 日記
本日の衆院予算委中継を視ていて感じたことがあった。
最初に質問にたった自民党M議員の「5つの問題点について『代案』を提示しながら議論したい」との前置きに驚いた。
「揚げ足取り」や「理解度テスト」ではなく前を向いた議論の働きかけに「やっと自民党も変わったのか」と大いに期待した。
本論に入ると必ずしも期待したほどのものではなかったがスタンスの変化は感じ取れた。
続いて質問にたった同党のN議員も切り出しの中で「建設的な」という形容詞を使っていた。
些細なことかもしれないが少しは流れが変わったようだ。
まだまだ「熟議」にはほど遠いがここ数日の視るに耐えないやりとりはなかった。
まずは一歩前進だ。
ちなみに今日の質問者の中ではみんなの党のA議員が最も評価できた。

民主党の「重鎮議員への担当分野割振り」に思う

2012年02月09日 | 日記
民主党が代表経験者や副代表など党内の有力者に対し特定分野の政策を担当させる方針を決めたとのことだ。
重鎮議員に汗をかいてもらうこと自体特段異存はないが鳩山元首相は外交、菅前首相は新エネルギー政策を担当すると聞いていささか不安になってきた。
今回の措置は党幹事長の発案と聞くが狙いはどこにあるのだろう。
重鎮議員のモチベーション維持・向上なのだろうか?
それとも幹事長自身や多くの一般議員が先輩議員の提言を本気で欲しているというのだろうか?
今民主党に求められているのは円滑な党内運営、議会運営であって時計の逆回しではない。
重鎮議員には個別分野の政策立案ではなくむしろ高所大所から党内融和や野党との対話のための触媒機能を果たして欲しいと思うのだがどうだろう。
首相はしばらく「適材適所」という用語を忘れたほうがよい。