グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

G20の変質に思う

2017年03月19日 | 日記
ドイツ南西部のバーデンバーデンで開かれていた日米欧・新興国20ヶ国の財務相・中央銀行総裁会議が閉幕した。
G20は従来から「あらゆる形態の保護主義に対抗していく」ことを基本方針にしており今回も従来の路線を踏襲することが確認されていた。
ところがトランプ大統領の意を受けた米国代表団の反発は極めて強固で結局「自由で公正な貿易の重視」という訳の分からない共同声明で意見集約ということに相成ったようだ。
米国のトランプ大統領の誕生はG20など国際会議の姿も変質させてしまった。
今回の共同声明は参加各国がそれぞれ自国の都合の良い貿易ルールを追求しようということなのだろうか。
マルチラテラルという多国間交渉方式も退潮するのかもしれない。
話は違うが世界の紛争は収束どころか拡大方向にあるように思う。
G20も、そしてG7も今や弱体化しているように思えてならない。

見直しが進む24時間営業に思う

2017年03月18日 | 日記
永らく24時間営業を売りにしてきたコンビニ業界でいよいよ24時間営業の見直しが始まった。
人手不足、採算性、安全対策などいろんな理由が考えらえるが流石にもうどうにもならないところまで来てしまったということだろう。
そういえばファミリーレストランでもかっては24時間営業を看板に掲げていたが最近では深夜で店舗を閉じるところが増えてきたようである。
その昔、文明が進化すれば社会は24時間化し徐々に眠らなくなるという学説を聞いた記憶があるがなかなかセオリー通りにはいかなくなってしまった。
外国人労働力の活用も想定されたのだろうがそれも間に合わなかった。
生活の利便性から言えば24時間営業は大きな魅力であり業界にとっても大きなターゲットだったがここは一先ず立ち止まって足場を固める時期なのかもしれない。
いずれ復活することになるはずだが・・・。

米国・新入国制限令の差し止め命令に思う

2017年03月17日 | 日記
米国新大統領が署名した新たな入国制限令(イラクを外した6ヶ国が対象)についてハワイ州の連邦地裁が一時差し止めを命じた。
これは先般のワシントン週の連邦地裁の判断に続くもので米国の良識を示すものと言えなくもない。
しかし新大統領としては選挙公約の大きな柱の1つだったわけだから簡単に旗を降ろすことはできない。
残念ながら騒動の出口は見えてこない。
しばらくは双方のにらみ合いが続くのではないか。
その間米国民の中で分断が広がる。
双方にとって不幸な状態が続くのだが結局この問題は最高裁が大統領令の合憲を支持するか、それとも新大統領が(混乱の責任を取って)退陣する以外に終止符が打たれる道はないと思う。
事の善悪は別にして新大統領が「パンドラの箱」を開けてしまったのだから・・・。

官製春闘の不発に思う

2017年03月16日 | 日記
官房長官は「官製春闘」という呼び名はあまりお気に召さないようだが、現内閣にはほかにも「官製低金利」や「官製法解釈」など官製製品がいくらでもあるのでそんなに目くじらを立てることでもないだろう、いやだからこそなのか・・・。(笑)
呼び名はともかくとして昨日行われた2017春闘の一斉回答は過去4年の中で最も低い水準になるという。
首相は産業界に対し「少なくとも前年並みの賃上げを」と事前に要請していたが残念ながら不発に終わってしまった。
昨年、一昨年の賃上げがあっても結局思ったほどの消費景気には結びつかなかった。
今年の春闘回答がこの程度であれば「アベノミクスは道半ば」という耳タコのセリフをこれからも聞かされることになりそうだ。
それにしても消費増税3度目の延期などということは許されないだろう。
かといって今増税できる下地作りができているかというと・・・・?
首相はどう折り合いをつけるのか、ちょっと気になるねぇ。


漂流する「森友学園」に思う

2017年03月14日 | 日記
学校法人「森友学園」の小学校設立構想が完全に暗礁に乗り上げてしまった。
大阪府知事の発言などから類推すると「設立認可」は絶望的だ。
近畿財務局は学園側に対し土地買戻しを通知したがその中には建設中の校舎の解体撤去も含まれる。
このままでは本年4月の開校は勿論だが未来永劫難しくなったのではないか。
理事長(一族)は自らの行動を今一度チェックし過ちを認めるべきだろう。
もしいまだに「過ち」はないというのであれば「何をかいわんや」だ。
一連の経緯の中で1つ気になっていることがある。
何と財務省が大阪府に対し学園の小学校認可を働きかけていた事実があったということだ。
この動きは不可解であり不自然だ。
理事長の過去の発言のなかにあった「圧力」「シッポ切り」という言葉も何かを暗示しているようだ。
突然の理事長辞任も幕引きを狙った誰かから強要されたものかもしれない。
果たして真相は?

百条委員会の石原元都知事包囲網に思う

2017年03月12日 | 日記
昨日から東京都議会の豊洲問題に関する百条委員会が始まったが証人の1人として証言台に立った福永副知事(当時)は「石原都知事が就任時にはまだ豊洲移転は既定方針ではなかった」と述べた。
これは石原元都知事が3日に行った記者会見での発言内容とは明らかに異なる。
同じく証言台に立った当時の市場長も移転の経緯について「私が石原都知事に(豊洲移転を)進言した」と述べた。
3日の記者会見の内容については前川知事本局長(当時)から事実誤認を指摘され元都知事は発言内容の訂正を余儀なくされた。
石原元都知事の証人喚問は20日に予定されているが客観的に言って情勢は極めて悪い。
本当に巻き返せるのだろうか。
記憶を辿って真実があればキチンと主張すればいいのだが責任回避を狙っただけの証言なら控えた方がいい。
先日もこのブログで触れたがまずは事実関係を正しく時系列的に整理することだ。
何しろ今度は記者会見ではなく「百条委員会」である。
記者会見の最後に漏らした「(視聴者は)割り切れないかもしないかも」というセリフはもう許されない。



南スーダンPKO部隊の撤収理由に思う

2017年03月11日 | 日記
政府は南スーダンのPKO部隊を5月末を目途に撤収する方針を固めた。
筆者はPKO部隊の撤収について何の異存もないが「派遣後5年間で施設整備に一定の区切りを付けることができた」とする政府の理由にはいささか違和感を持ってしまった。
やっぱり本心は内戦の激化により自衛隊員の安全確保は難しくなったということではなかろうか。
ただそれを認めてしまうと野党が国会で追及してきた通りになってしまう。
これはいかにもまずいということだろう。(笑)
政府は昨年9月から撤収方針を検討してきたというのだがその後11月に「駆けつけ警護」という撤収とは真逆の新任務をPKO部隊に付与してきた。
撤収を検討していると言いながら新たな任務を付加したことも理解に苦しむ。
そして防衛相は「隊員日報にある『戦闘』は法律用語としての『戦闘行為』ではない」という迷回答で世間の失笑を買ってしまった。
結局昨年9月から撤収を検討してきたことは後付けだろう。
政治の世界はもっと素直であっていいと思うし非を認めるもの政治家の器量でないかと思う。
その方がいい政治ができると思うのである。



元都知事の空しい反攻に思う

2017年03月10日 | 日記
このところ石原元都知事の空しい反攻が目立つ。
つい先日は「都議会百条委員会の証人喚問まで待てない」とかで記者クラブで会見を行っていたが成果はどうだったのだろう。
会見終了後自宅前で記者団から出来具合を問われ「出来ました」と応えていたが前川知事本局長(当時)から事実誤認の指摘を受け謝罪・訂正に追われた。
今日は今日とて文藝春秋誌に掲載された手記について小池現都知事からやはり「勘違い」を指摘され小池氏から「あれは小説です」と揶揄される始末である。
石原元都知事は百条委員会までの間に記者会見と手記発表を行ったがいずれも不発に終わり悪あがきの感が拭えない。
ふと「窮鼠猫を噛む」の諺を連想してしまったが猫を噛むどころか猫に睨まれて小さくなっているに過ぎない。
元都知事のやるべきことは百条委員会に備えて過去の歴史を時系列的に正しく整理することではなかろうか。
文藝春秋誌の手記のタイトルが「小池都知事への諫言」となっているが諫言を受けるべきは自分自身だろう。
哀れな老人の醜態を目にするのは辛い。

内閣政務官の「長靴発言」辞任の思う

2017年03月09日 | 日記
台風の被害状況視察で長靴を持参し忘れおんぶされて泥濘を渡っていた内閣政務官が今度は自身の政治資金パーティで「長靴業界は儲かったんじゃないか」との発言で辞任することになった。
全く反省どころか居直りであり恥の上塗りでもある。
官房長官も一旦は辞任を否定したが結局政務官(防災担当)辞任に追い込まれた。
政務官本人は「自らを蔑むような言い方の裏返しだった」と弁解したが一般にはそうは受け取られなかった。
最近よく言われることだが権力は一定期間を超えると加速度的に腐敗する。
最近の状況を見ると現在(いま)がその時かもしれない。
つい先日自民党は総裁の任期を最長3期9年を可能とする規約改正を行っていたが「なぜ今なのか」という気がしてならない。
任期満了直前になって衆人が認めるところであれば「自ずから道はひらける」、つまりその時でも決して遅くはないとと思うのだがどうも為政者の心理はそうではないようだ。

三越伊勢丹HDの突然の社長辞任に思う(その2)

2017年03月08日 | 日記
一日経つと新たに色んな情報が流れてきた。
突然の社長辞任の理由だが旧三越店舗の閉鎖・縮小に対する三越出身者の不満もあったのだがむしろ社長個人の「独断専行」の方が大きいという。
報道にあったように社内で決まっていないことをメディアに公表していたことが事実なら組織は混乱することは必至だ。
社長交代は止むを得まい。
それにもう1つ、社長後任者が決まった。
再び伊勢丹出身者が選任されたがこれは三越出身者である会長が留任ということだからタスキ掛け人事ということになるが会長も遠からず(6月には)辞任するということだからこの際会長・社長ともども一新する方法もあったのではないか。
いずれにしても百貨店ビジネスはこれからもイバラの道が続く。
老舗同士の対等な合併はその後の運営が難しいというがそんなことは言っておれない。
「爆買い」などという特需ももう期待できない。
やっぱり「顧客オリエンテッド」を突き詰めて考えそれを追及していく以外に道はないのではないか。
抽象的で恐縮だがそれを具体化するのが実務家、現場の役割だろう。