日本大学のアメフト部員が問題を起こしたことに間違いはないのですが。
この問題の責任と問題のある対処を理由に、副学長を辞任に追い込んだ。
それで大学としての責任を取り、次は問題を起こした当事者の処分として廃部。
こういう処分の在り方は、ロシアのプーチンや中国の習近平の取る手法。
社会主義や共産主義の人たちが用いる対処法です。
大学(林理事長側)は大麻と疑いのあるブツを12日間保持し、警察に届けなかった事を大きな違反だと言い、澤田副学長の責任が大きいとしています。
確かに、、、アメフト部員の大麻問題を隠すと共に、自分の保身のための行動ととられても仕方ないでしょう。
が・・・
個人的には澤田副学長の取った行動は理解できるんです。
日大のアメフト部は「悪質なタックル」の前科持ちです。
その上に大麻問題が起きてしまい、アメフト部員の事を考えれば、その判断に迷いが有っても不思議ではありません。
正しい事は正しく、悪い事は悪いと事務的に処理するのがベストとは思いたくありません。
澤田副学長は元検事で、人が犯した犯罪を暴く側だった人。
それだけに余計に悪いとも言えるのですが、この時の立場は学生を預かる立場で、教育現場でもあり、人を罰する場所ではありません。
一番に考えるべきなのは学生たちの事です。
問題を起こした学生だけでなく、関係のない100人以上の学生(部員)の人生にも影響する大きな問題です。
事件にはまったく関係も無い下級生たちは、日本大学でアメフトをする為に入学した部員(学生)も多いはず。
これは学校と学生の「契約」です。
契約を破棄する時は相手にそれなりの説明は最低限必要です。
大学のクラブ(部)には、その活動が将来の職業に結びつく場合も多く、医学部とか工学部とほぼ変わらないだけの影響力があります。
医学部の学生が在学中にとんでもない事件を起こしたので、医学部を廃止します。そんな事は許されないでしょ。当然、事件には無関係な学生や親に対しての賠償責任も伴います。
本学部と運動部などと同等とは言いませんが、大学の部活は一種の専門職の養成機関でもある事を考えれば、本学部と近い扱いをするべきです。
それを一部の部員が不祥事を起こしたからと言って全体を潰してしまうなら。
かなり慎重に行い、その後の対処も同時に考えておくべきです。
その点が廃部を決定した理事会に見られません。
永遠の廃部なのか、、、
一時的で、新規のクラブを立ち上げるのか、、、
その場合は既存の施設を使わせるのか、、、
他の大学と話し合い、編入を認めるのか、、、
無実の残された部員(学生)の為にするべきことは多い。
林理事長サイドは、日大アメフト部員による大麻事件の対処が悪いと澤田副学長に責任を取らせたのですから。
この大麻事件から、一連の騒動の対処の責任は理事長にあります。
すべての騒動の責任を取り、3月末日で辞任すると理事長は表明し、残された時間で適切な対処をする責任が有る。
林理事長は会見で
「・・(悪質タックル問題で、体質を改善するために)学長となったが、正直申し上げて、体育クラブに対して遠慮が有りました」
そんな事を発言していました。
つまり日本大学の改革をする能力が足りなかったと、自ら認めているのです。
そんな人に任せていては改革など出来るはずもない。
出来るのは、与えられた地位の力で首を切るだけです。
澤田副学長の首を切る・・・
アメフト部の首を切る・・・
これって自分の地位(権力)を守るためで、日本大学や学生を守るためになっていない。