Ardisia crenata
パブリックドメイン
昨日のセンリョウ(Sarcandra glabra)に続き、今日は、マンリョウ(Ardisia crenata)です。
和名 マンリョウ(万両)
別名 アカギ
別名 ヤブタチバナ
サクラソウ科(Primulaceae)ヤブコウジ属(Ardisia)
学名 Ardisia crenata
英名 Christmas berry「クリスマスのベリー」
別名 Coralberry「珊瑚のベリー」
原産 インド、東アジア、日本(関東以南)
マンリョウ
センリョウとマンリョウは、「センリョウ、マンリョウ」と並べて称され、両者とも赤い果実が美しく、同じように庭に植えられ、また、同じように正月の縁起物とされる常緑の小低木ですが、両者には近縁関係はありません。
センリョウはセンリョウ科(Chloranthaceae)、マンリョウはサクラソウ科(Primulaceae)です。
マンリョウの属するサクラソウ科、って、え? この植物が? と思うような植物がザクザクと入っている科です。例えば、オカトラノオ(Lysimachia clethroides)、シクラメン(Cyclamen persicum)、、、まあ、よく見てみれば、似ているのかな、似ていないのかな。
オカトラノオと、トラノオ一族たち
そんなら、マンリョウの花を見てみましょう。(花で比べればいいんじゃ?、というのが、素人の知恵です。)
花(マンリョウ)
撮影者:KENPEI
撮影日:2006.07.22
オリジナルからの改変、なし
この画像ではわかりにくいですが、このマンリョウの花、サクラソウに似てます? シクラメンは?
センリョウとマンリョウに戻ると、センリョウとマンリョウの差異点については、多くの方が語っていらっしゃいますから、ここでは、見た目ではっきりわかることだけを、念のために、記しておきます。果実が、センリョウは上を向いている、マンリョウは下を向いている。
Ardisia crenata(マンリョウ)
パブリックドメイン
マンリョウの原産地がインドにまで及ぶことを知り、興味深く思いました。それで、世界的な分布を調べてみることにしました。イギリスの王立植物園キュー・ガーデンズのサイトで、以下の地図を見つけました。どうか、ご覧ください。地図は、画面を横に拡大すると、全世界が見えます。
緑の部分が原産地、赤紫っぽい色の部分が導入され野生化している地域です。アメリカのフロリダ州やテキサス州、オーストラリアのクイーンズランド州で野生化していることがわかります。なぜそれらの地に導入されたのかは、わたしにはわかりません。
Ardisia crenata subsp. crenata(地図)
さて、この導入地のひとつ、フロリダ州には法律があって、マンリョウを栽培してはいけない、と熱っぽく語っています。繁殖しまくって、他の植物が駆逐されてしまい、生態系を乱しているのだそうです。外来種って、どこも同じですね。
以下は、フロリダ大学の博物館のサイトからの啓蒙記事です。5点を挙げています。
Five Facts about coral ardisia in Florida(英文+画像)
1.美しい厄介者である
2.元は、東南アジアから園芸植物として導入された
3.(英語では)名称がたくさんある
4.鳥が拡散を媒介する、生命力旺盛である
5.フロリダでは栽培するのは違法である
木立したマンリョウ
撮影者:Forest & Kim Starr
撮影日:1998.05.29
オリジナルからの改変、なし
上の画像では、赤い果実が前年より残ったままで、すでにツボミがついているようです。
次のリンク先の記事には
> 花の後にできる果実は(中略)でき始めは開花期と重なり、
> 花と実を同時に見るこができるが緑色。
と書かれていました。
庭木図鑑
植木ペディア
マンリョウ/まんりょう/万両
さらには、以下の記事などもどうぞ。
BOTANICA
マンリョウの育て方!見映えのよい樹形を長く保つ管理のポイント | 植物図鑑
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