2024.03.17撮影
わたしの3月のお庭には、紫の花がたくさん咲いています。花むしろになっていたり、なりかけているのもあります。庭中に散らばって増えているのもあります。
けしからないことに、園芸嫌いの東隣のおばさんとこの芝生にまで、出かけて行って増えているのがあります。やつら、楽しそうに咲いているんですよ〜〜、あちらの方がよく陽が当たるからね〜〜。反対隣の西隣の園芸好きのおばさんのとこへ移民したのもあります。こちらの方は、分け合えてうれしいです。
これらの、今咲いていている花は、みんな背丈の低い植物なので、スイセン(Narcissus)やチューリップ(Tulipa)のようには目立ちません。でも、咲きそろうと見事です。
今日は、そんな紫の花のうち、
キジカクシ科(Asparagaceae)ツルボ亜科(Scilloideae)
の植物を5種類、並べてみます。
2024.03.18撮影 2024.03.18撮影
これは、古い属名 Chionodoxa「チオノドクサ」を通称とします。chion は「雪」、doxa は「光栄、輝き」という意味です。まだ雪の残っている時に雪を突き破って咲いてくる、ということでしょうが、そういう命名の花って、結構あるようですね。
チオノドクサの花の特徴は、中央が白いこと、そして、カップ状の副花冠があること。副花冠とは、花びらの内側にある花びらのようなものです。チオノドクサのツボミは、尖っています(左上の画像、右上の画像も)。
学名 Scilla forbesii「フォーブズのツルボ」
英名 Glory-of-the-snow「雪の輝き、雪の誉」
和名 チオノドクサ(古い学名から)
キジカクシ科(Asparagaceae)ツルボ亜科(Scilloideae)ツルボ属(Scilla)
英名 Glory-of-the-snow「雪の輝き、雪の誉」
和名 チオノドクサ(古い学名から)
キジカクシ科(Asparagaceae)ツルボ亜科(Scilloideae)ツルボ属(Scilla)
2024.03.04撮影
これは、学名の種小名 siberica から、シベリカと呼ばれます(シベリア原産ではないけれど)。花がうつむいて咲く(右下の画像)のと、花びらに筋が入る(右下の画像と上の画像)のと、オシベのヤクが青い(上の画像)のが、特徴です。ツボミの先は、チオノドクサのツボミのように尖りません(左下の画像)。
2023.03.04撮影 2024.03.19撮影
学名 Scilla siberica「シベリアのツルボ」
英名 Siberian squill「シベリアのスクウィル」
和名 シベリカ(学名の種小名から)
キジカクシ科(Asparagaceae)ツルボ亜科(Scilloideae)ツルボ属(Scilla)
もうひとつツルボ属の花をどうぞ。
2024.03.14撮影
わ、花盛りですね。花の中央にある子房が、宝石のようです。
学名 Scilla bifolia「2枚葉のツルボ」
英名 Alpine squill「高山スクウィル」
英名 Two-leaf squill「2枚葉のスクウィル」
和名 ビフォリア(種小名から)
キジカクシ科(Asparagaceae)ツルボ亜科(Scilloideae)ツルボ属(Scilla)
次の画像の個体は、庭のあちこちに生えている子どもたちです。土地で直接続いていない以上、球根が増えて個体が増えた、と言えないので、タネで増えたのだろう、となるのですが、媒介者が何かはわかりません。風??
2024.03.04撮影 2024.03.15撮影
ここからは、ツルボ属(Scilla)でないものをお見せします。でも、ここまでのツルボ属(Scilla)と同じく、ツルボ亜科(Scilloideae)に属する球根植物です。
まず、ムスカリ(Muscari)。
学名 Muscari
英名 Grape hyacinth「グレープ・ヒアシンス」(ブドウのようなヒアシンス)
和名 ムスカリ(学名から)
キジカクシ科(Asparagaceae)ツルボ亜科(Scilloideae)ムスカリ属(Muscari)
2024.03.21撮影
上の画像の2〜3色に色分けされたムスカリは、Muscari latifolium です。latifolium という種小名は、「幅広の葉の」という意味です。実際に、葉の幅が広めです。花の色は、園芸種により異なります(下の画像)。また、咲き進むことにより、花の色は変化していきます。この種の「花房」は、やや細く長い傾向にあります。
2024.03.21撮影 2024.03.12撮影
次の画像のムスカリは、Muscari armeniacum です。種小名の armeniacum は、文字通り「アルメニアの」で、原産地にアルメニアが含まれます。花の色は、他にもあります。花びらの先が、白い唇のようです。「花房」はややずっしりした形。葉の幅は細めです。
2024.03.21撮影
今日最後の、わたしの今年の3月の庭からの、ツルボ亜科(Scilloideae)の紫の花は、ヒアシンスです。
学名 Hyacinthus orientalis
英名 Hyacinth
和名 ヒヤシンス
別名 ヒアシンス
英名 Hyacinth
和名 ヒヤシンス
別名 ヒアシンス
キジカクシ科(Asparagaceae)ツルボ亜科(Scilloideae)ヒアシンス属(Hyacinthus)
2024.03.18撮影
このわたしのヒアシンスは、随分前からわたしの庭に住んでいるんです。最初は、「ちゃんとした」まるまるとしたヒアシンス園芸種の形をしていたんですが、毎年、だんだん花数が少なくなってきました。茎に対して、すきすきに花がつきます。でも、これが、原種の形に近いのだと思います。
2024.03.04撮影 2024.03.17撮影
より「自然」に近いヒアシンスのツボミ(左上の画像)を見てみると、シベリカ(Scilla forbesii)やビフォリア(Scilla bifolia)のツボミとよく似ていますね?
わたしは、こんな感じに咲くヒアシンスが好きです。
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