2022.10.01撮影
いいお天気ねえ、と散歩をしていたら、青い秋空に、キクイモ(菊芋 Helianthus tuberosus)が高らかに咲いていました。花盛り。下から見上げて撮った画像です。
学名 Helianthus tuberosus
和名 キクイモ(菊芋)
英名 Jerusalem artichoke「エルサレムのアーティチョーク」
キク科(Asteraceae)ヒマワリ属(Helianthus)
キクイモ
キクイモの属するキク科は、大きなグループで、
キク科の下に分類される属と種は、
英語版Wikipediaによると、1,900以上の属にわたり、32,000以上の種
日本語版Wikipediaによると、約950の属にわたり、約20,000の種
と書かれています。
日本語版の情報は、古い情報なのでは、と思われます。
Asteraceae(英文+画像)
キク科
上の、英語版の方のWikipediaに、大変きれいなキク科の花のポスターが出ています。どうか、ぜひ、目をお楽しませください。
次のリンクをクリックするだけでポスターが開きます。ポスターの右手下に青い背景に More details と書いてありますが、そこをさらにクリックすると、説明文のページに行きます。中ほどよりやや下に日本語で花の名前が書かれています。
A poster of twelve different species of flowers of the family Asteraceae, belonging to the three most representative subfamilies: Asteroideae, Cichorioideae and Carduoideae(画像+和文説明)
2022.10.01撮影
今日ご紹介のキクイモ(Helianthus tuberosus)は、実際に食べられるイモです。キクイモとは別に、キクイモモドキ(Heliopsis helianthoides var. scabra)というものがありますが、モドキの方も食糧になる、という情報は、わたしにはありません。
キクイモモドキは、ヒマワリモドキ(Heliopsis helianthoides)の変種です。ヒマワリモドキについては、前に書きました。
ヒマワリ、、、と言っても、ニセヒマワリ
2022.08.21撮影(ヒマワリモドキ)
キク科の花の作りは、ご存知の方も多いと思いますが、以下のサイトにわかりやすい図示がありますので、よろしければ、ご覧ください。大阪大学全学教育推進機構のサイトです。タンポポについての解説の予備知識として、次の用語を使って説明されています。
・頭花
・小花
・筒状花(管状花)
・舌状花
・総苞片
第3号 教えて先生! クイズ
キク科の、一般にわたしたちが「花」と呼ぶものは、生物学用語では頭花と呼ばれ、これが、小花の集まりです。そのキク科の「花」のうち、ヒマワリ(Helianthus annuus)等の頭花(小花の集まり)は、周辺が舌状花で、中央が筒状花です。上のヒマワリモドキの画像と次のキクイモの画像でお確かめください。
2022.10.01撮影(キクイモ)
キクイモという命名は、「イモの取れるキク」ということでしょうが、それを言うなら「イモキク」ではないであろうか・・・わたしは、「キクイモ」という名称を初めて聞いた時、イモがキクの花のような形をしているのか? そんなことがあり得るのか?? と思ったんです。
英名は Jerusalem artichoke「エルサレムのアーティチョーク」なんですが、わたしはこれを初めて聞いた時、「???」でした。もちろん、日本語のキクイモになど、全く結びついていません。エルサレムとどういう関係が? アーティチョーク(チョウセンアザミ Cynara scolymus)は、まあ、植物としては同じキク科にしても、食料のアーティチョークとは姿があまりにも異なる・・・
アーティチョーク
後にわかったのは、食糧にするイモがアーティチョークのような味がする、ということらしいです。
そして、エルサレムの方は、一説によると、、、、、
⑴ イタリアからの移民がアメリカに定住した
⑵ 彼らは、キクイモを、その花の形の類似性から「ヒマワリ(Girasole)」と呼んだ
(gira「旅」sole「太陽」、girasole「太陽に向かって動く」=「向日葵、ヒマワリ」)
⑶ Girasole という語は、その移民たちの出身地である南イタリアの発音では
「ジラソーレ」ではなく、「ジラスーラ」のようなものである
⑷ これが、英語の Jerusalem「ジュルーサラム」に変化した
日本語ではイスラエルの首都を「エルサレム」と呼びますが、原語の発音に近いのはこの日本語の方で、英語の発音は語頭が変化しています。
2022.10.01撮影
キクイモは、わたしも時々食べます。木の実のような風味がして、美味しいです。スライスして生で食べる人もいますが、わたしはとてもできない。少なくともわたしには、消化の悪い食物です。
基本的には、ジャガイモ(Solanum tuberosum)と同じ感覚で調理することができます。
あ、ここでも tuber が出てきましたね。「塊茎」という意味です。学名は苦手と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、学名を見出すとおもしろいこともたくさんあります。
・ジャガイモ(Solanum tuberosum)
・キクイモ(Helianthus tuberosus)
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