安い税金と小さな政府を切望するふきあえずのブログ

安全で暮らしやすい日本をつくりたい
そんな想いを綴っていくブログにしたいと思います

ニューヨーク・タイムズとキッシンジャー。。。和平を説く

2022-05-28 02:07:00 | 政治
さすがのリベラル派も、完全な一枚岩とはいかないようです
ニューヨークタイムズの意見記事は、文面上そうは言わないものの、実質、ウクライナ紛争はロシア側がほぼ計画を完遂していることを認める内容でした

“A decisive military victory for Ukraine over Russia, in which Ukraine regains all the territory Russia has seized since 2014, is not a realistic goal. … Russia remains too strong…”
「ウクライナ側が主張するロシアに対する軍事勝利の条件である、”2014以降にロシアに奪われたすべての土地を取り戻す”、という目標は、現実的とは思えない。。。ロシアは相変わらず強すぎる。。。」

ウクライナ側は、2014年のロシアによる「クリミア併合」も含め、ロシア側が領土を返還しない限り和平はない、としているものの
ニューヨークタイムズは、「今の現状でロシアがその条件を飲む要素はまったくない」、ということが分かっているわけです

そして、過日のダボス会議のヘンリー・キッシンジャー氏の提案もまた、対ロシア強硬派が一枚岩ではないことを示すものになりました
”I hope the Ukrainians will match the heroism they have shown with wisdom.”
「ウクライナがこれまで見せてきた勇気と賢明さを一致させることを望んでいる」

これはニューヨークタイムズと同じく、ウクライナによる強硬姿勢が、取り返しのつかない悲劇(世界大戦)を起こしかねない
という懸念を表明するもので、もはや「雌雄は決している」ことを暗に含めており
ロシアのウクライナ特別軍事作戦が始まる以前より、事実上ドネツク・ルガンスク地方のドンバス地方はロシア系住民が支配しており
「その現状」を認めるべきだ、と言っているわけです
つまり、キッシンジャーは、ロシアに現状のウクライナ東部と南部を割譲してでも、和平を進めるべきだ、と言っているわけです
これがキッシンジャーの語っていることのニュアンスです

私自身はどう考えているかというと、はっきり申し上げて、キッシンジャーのニュアンスの通り
現況ロシア領のクリミアを含む、ドネツク・ルガンスク、そしてウクライナ南部は、ロシアに割譲して和平交渉し
最終的にはウクライナを中立化して、NATOとロシアの影響の及ばない中立国とすべきだと思います
日本の頑固な守旧保守の皆さんは、相変わらず「現状変更を認めることがあってはならない」の一辺倒ですが(笑)
実は、こうした大国間の力関係により、ウクライナのような小国が中立化したことは、近代の歴史上何度も起こっていることなのです
これが「バランス・オブ・パワー」というものであり、要は、アメリカによる過剰な介入主義が、ウクライナの不安定を招いているだけなのです
守旧派の保守の皆さんは、まず最初に、アメリカを諫めるべきでしたね

また、ポーランドがウクライナの主権を引き継ごうと画策している向きもありますが
もし、ポーランドがウクライナを事実上併合してしまった場合、この過激なNATO加盟国によって、次は本当に世界大戦になると思います
そうならないように、まずはウクライナ政府に主権が残っている間に和平交渉を進めることが先決だと思います

今回の日記の最後に、RTのこの記事をご紹介しておきます

Ukraine admits major defeat
ウクライナは大敗していることを認める

これによると、ロシア軍がドネツク州北部の町、リマン(Liman)を支配した、ということをウクライナ政府自身が明らかにしました

これだけではなく、もはやウクライナ東部では、ウクライナ軍は分断され、相互に行き来できないように分割されて包囲されており
少しずつ投降兵が増えているようで、これから投降者はますます増えることが予想されており、もはやウクライナ軍の戦闘継続は難しいようです

これからもこうした事を日記に書いていきたいと思います
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及川幸久さんの政治と宗教の話

2022-05-26 03:03:36 | 政治
以前、私は、「信仰を持つ人は、その思考回路がとても理解しやすく、信用できる」という話をどこかでしたことがあります
もちろん、信仰の内容にもよるわけですが、その理由をお話ししましょう

話は、及川さんの出ているチェンジジャパンライブの中で一部語られていました


私は及川さんの所属政党「幸福実現党」の立党当初(2009年当時)から、様々な諸政党が乱立してくる様を見てきて、気が付いたことがあります
保守・左派問わず、魅力的に見える様々な諸政党が、この2009年から2022年の13年の間に林立してきましたが
幸福実現党を除くすべての諸政党が、立党当初に語ってきた理想と今現在の諸相が、全く別のものに変わってしまってきている
というのを、つぶさに観察してきました

日本維新の会(大阪維新の会)、小池新党、民主党、立憲民主党、国民民主党、N国、たちあがれ日本、その他もろもろあると思いますが
維新などは、私は保守なのかと思っていましたが、はっきり言って、今は中国共産党とズブズブのカジノ政党ですし
その他の政党も、ほとんどが当初の立党時の理想からかけ離れたものになっていると言っていいと思います
チェンジジャパンライブでは、及川さんを応援する人以外に、参政党を応援する人もたくさんいるようで
それなりに参政党についての意見がチャット欄に出ていました

ですが、参政党を応援している人には大変申し訳なく、言いにくい事なのですが
おそらく参政党も、時間の経過とともに、だんだん劣化していくだろうと、私は予想しています
その理由は、参政党さんには、政策の背骨になるべき「思想的背景・思想的主柱」が存在しないからです

逆に、及川さんの所属政党「幸福実現党」は、立党当初から、世間受けしにくいことを堂々と主張し、何度も何度も惨敗していますが
それでも、政策の軸が、全くぶれていません。。。まったく変わらないんです。。。これは驚くべきことです
同じ宗教政党でも、公明党などは、選挙のたびに、有権者に耳障りのいいことを約束して支援を取り付けたりします
例えば、私が支援者挨拶をしているとよく聞くのが、「公明党さんは生活保護を貰ってあげますよ、なんて勧誘してくる」
とか、「公団の入居には公明党議員の斡旋がいるので、創価学会に入信しないと入れない」とか、よく聞くんですよ
これの真偽は別としてね

でも、幸福実現党はそういうことを一切しません。。。なんでなのか?
それは、彼らがわざわざ説明しないので分からないと思いますが
分かりやすく一言で言うと、そういう「物で人を釣るようなやり方」は、「神仏の御心に反している」と思っているからです
これが、宗教的精神、宗教的倫理観、というものなのです

つまり、この宗教的精神・宗教的倫理観があるからこそ、及川さんや与国さんたちの信念もまた、曲がらないのです
「及川さんが宗教政党をやめてくれたら応援するのに」、と発言する人が分かっていないのは
「宗教的信念を捨てた及川さんは、もはや同じ及川さんじゃない」ということなんですね

そして、及川さんの所属政党が、何で政策が変わらないのか?これにもちゃんと理由があります
すべては、「人生は一冊の問題集である」というところから始まっていて
人間は魂だけの自由な世界から、肉体をもって不自由なこの世に生まれてくる
その理由は、人間として生まれ、生きていく理由の中に「心を磨く」という目的があるからだ、という宗教的信条があり
神仏という存在は教師であり、我々人間は心の法則を学んでいる生徒である、そしてこの地球は魂の進化の場であり、魂修行の場である
というところから、すべてが出発しているからなのです

引き寄せの法則、というのがあって、心の中で強く信じることはやがて実現する、ということが成功哲学ではよく言われますが
例えば、アンドリューカーネギーが、有り余る資産を持ちながらも、貧しい学生たちに個別の資金援助をしなかった理由は
「心の法則を体得するためには、自らがこの人生のなかで心の法則を実践し、経験する以外にはない」ということを、カーネギーが知っていたからです
だから、その人の独立心を阻害するような、個別の援助を好まなかったわけです
このように、すべての人には固有の「人生の問題集」があり、この人生を通して学ぶべきことがある
だからこそ、政治家はバラマキで国民の勤勉の精神を腐らせてはならない。。。これが、宗教的倫理観の元になっている考え方です
私自身ももちろん、その考え方、宗教的信念のもとに日記を書いています

縷々書いてまいりましたが、どうか「及川さん、宗教政党に所属するのはやめて」と過度に期待するのはやめて
その宗教的精神、宗教的倫理観でもって、及川さんを応援してあげてください

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ファイザー製薬CEOのちょっとした自慢話。。。今回、日本人にとっては超危険な話

2022-05-26 01:57:04 | 政治
人類家畜化計画、というのを聞いたことがあるでしょうか?
家畜というと、牛や豚のように飼われている食用動物のことですが、彼ら家畜の特徴は、「管理されている」ということです
今回、この家畜が人間になった、という話です

ファイザーといえば、今回の流行り病のワクチンで超有名になった世界的に有名なお薬メーカーですが
今回の話は、このファイザー様のCEOさまが、ポロッと、「ファイザーの薬を飲む人は家畜だよ」と、本音をこぼしてしまったというお話です

こちらの記事をご覧ください
Pfizer CEO at Davos Brags About New Pill with Chip That Will Send Signal to Authorities that It’s Been Ingested
ダボス会議にてファイザーCEOは、胃の中で溶けると当局者にシグナルを送る小型チップを内蔵した薬を自慢した
FLASHBACK: Pfizer CEO at Davos Brags About New Pill with Chip That Will Send Signal to Authorities that It's Been Ingested

FLASHBACK: Pfizer CEO at Davos Brags About New Pill with Chip That Will Send Signal to Authorities that It's Been Ingested

Pfizer CEO who made millions pushing COVID vaccines is now excited about a pill with a chip that sends signals to authorities that the pill has been ingested.  T...

The Gateway Pundit

 


注)ファクトチェッカーがこの記事を随分とファクトチェックしていて、そのうち見れなくなる可能性があります
お早めにどうぞ

もう説明の必要はないですね、記事のタイトル通りです
世界のお金持ちや権力者を集めた不謹慎な会議、世界経済フォーラムことダボス会議に乗り込んだファイザー社CEOアルバート・ブーラ氏は
その会議の聴衆の前で、「飲み込んだ錠剤が溶けたことを ”当局者に” 知らせる ”溶けない” コンピューターチップの存在を自慢した
ということです
つまり、そのファイザーの錠剤を飲んだ人は、何かしらの「焼き印」を、ファイザーにつけられた。。。ということですね(笑)

今回のワクチンにも、この焼き印はつけられているんでしょうかね?
問題なのは、このコンピューターチップを認識するのが、AIだということです
世界中どこにいても、その薬やワクチンを飲んでいるか?摂取しているか?が、管理されるという事です

私は今後、薬局で処方薬を貰う際、「ファイザーの薬だけは拒否します」と、薬剤師さんにお伝えするつもりです
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ウクライナ問題、今後の分析について

2022-05-25 17:42:55 | 政治
ブラジルの有名なジャーナリストであり、地政学アナリストのペペ・エスコバルという人が、興味深いウクライナ紛争の分析をしています
ウクライナ問題が今後どういう風になるのか、どこへ向かうのか、参考になるかもしれませんので、要約してお伝えします

分析記事の中で、私が個人的にとても驚いたことが一つあります、それはポーランドとウクライナの、予想を上回る両国の関係性です
普通、他国の国民を、国の重要な機関の役職に抜擢するなどという事は考えられないことです
これは私の個人的な想像でしかないのですが、もしかすると、ウクライナはもはや国家の立て直しは不可能と見て
ウクライナをまるごと、ポーランドに国家併合させる計画があるのではないでしょうか?

そうなると一番の問題は、反ロシアの急先鋒ともいえるポーランドが、さらに国家拡大してロシアに隣接し
NATOの支援を得て、さらに軍備拡張していく可能性があるという事です
アメリカはロシアを弱体化させるために、EU諸国によって自発的にロシアと局地戦争を継続していくことを目論んでいると思われます
ウクライナにはもはやまともに戦うべき兵がいなくなっており、いま戦っているのは外国の傭兵部隊だと言われています
これが嫌ロシアのポーランドに入れ替わったとしたら。。。果たして局地戦争のレベルで終わるのでしょうか?
エスカレートする脅威が迫る中、私たちは正確なことを知り、行動していく必要があると思います



・掲載記事はThe Cradleのものです

NATO vs Russia: what happens next
NATO対ロシア:次に何が起きるのか

世界経済フォーラム(ダボス会議)が終わって以降、西側は壊れたレコードのように同じ”物語”を繰り返し語っているが、西側12%、ロシア側88%という戦況は、時々刻々と移り変わっている

西側の架空の物語はともかく、現実の世界では、ロシアは現実戦と情報戦の入り混じった「ハイブリッド戦争」を、ゆっくりと上書きし続けている

NATOの心理戦はメディアと一体の共演によって、400憶ドルのアメリカの軍事支援が、ウクライナのゲームチェンジャー(逆転劇)になる、という新しい物語を作っている

アメリカの400億ドルは、二つの存在(団体)にとってゲームチェンジャーになる。一つは軍産複合体、もう一つはウクライナの新興財閥(オリガルヒ)とネオコンたちの所有するNGO団体、この二つの団体は武器支援と人道支援(物資)を利用した闇市で利益を出し、それを※ケイマン諸島に持ち込んで資金洗浄することになる

※ケイマン諸島:イギリス領の島々で、タックスヘイブン(税制が優遇された地域)として有名、資金洗浄とマネーロンダリングの疑惑がつきまとう

400億ドルの簡単な内訳、87億ドルは米軍が持ち出した武器の補充のための資金(ウクライナには関係ない)、39億ドルはウクライナ政府への軍事指導のためのオフィス運営資金、50億ドルはどこに運ばれるかがあいまいで不明瞭な食品サプライチェーン資金、60億ドルはウクライナへの武器提供と訓練費用、90億ドルは経済支援(ただし決まった口座に消えてしまうことが予想されている)、9億ドルは人道支援に使われる

アメリカのリスクマネジメント機関は、すでにウクライナを不良債権国家として格下げ認定しているので、アメリカはすでにウクライナ支援をEUに丸投げしつつある。ポーランドのようなロシア嫌い国家を除いて、EU諸国は国民に対してウクライナ支援の”言い訳”ができるので、ウクライナ支援(ウクライナへの貸し付け)のことは、ブリュッセル(EU本部)にゆだねられた

ウクライナからEUへの債務の返済は、ウクライナからの小麦の輸出代金と相殺される予定、すでにルーマニアのコンスタンツァ港を経由して、小規模にウクライナからEUへの輸出が行われている

NATOはポーランドとの国境を通じて支援を強化しているが、これはワシントンの2つの包括目標と合致したものである。1つは「国軍による聖戦」という位置づけが、ネオナチと外国の傭兵部隊と入れ替わった「長期戦争」の目標、もう1つは軍事的、経済的にロシアを弱体化させるための制裁目標

ワシントンの、その他の目標は従来通り、今秋の中間選挙で勝つこと、軍産複合体からのキックバックを資金洗浄すること、アメリカドルの覇権を必ず維持すること、そしてドイツ経済を破壊することで連動的にEU経済を破壊すること(これが一番簡単だと見られている)

ワシントンの計画は、傭兵軍を利用し、ポーランドやバルト3国の小人たちからドイツへ定期的に陳情させ、”NATO主導”による「長期戦争」を、激化しすぎないレベルで継続すること。すでに、EU外務安全保障政策担当上級顧問ジョセップ・ボレルは、ウクライナの紛争は長期化するとし、「EU加盟国の優先順位」は「重火器の供給にある」と認めている

ポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領とゼレンスキーはすでにキエフで会談している。二人が署名した数多くの合意からみると、ワルシャワ(ポーランド政府)はウクライナ政府内での政治的、軍事的、経済的、文化的影響力を強化することを決定しており、ポーランドはこの戦争によって相当な国家利益を得るであろうことが記されている。すでに、ウクライナ政府機関の人員にポーランド国民を選出することができる、ということがウクライナ政府によって決定・許可され、ポーランド側は憲法裁判官の任官でさえ予定している

これはキエフが国家運営の失敗を除き、すべてをポーランド政府に移転することができるということで、ポーランドは軍隊すら送る必要がなくなる

現状の戦況はこの戦時マップの通り

ロシアにとって戦車を失うことは大したことではないが、兵士を失うことは痛手。大規模戦術ミサイル攻撃はロシア兵を失わないためのロシアの戦略。ロシアは自国の兵士を失わないために慎重な戦いをしている

NATOがいかに隠そうとも、ウクライナ兵の被害は指数関数的に増えており、毎日1500人もの死者または負傷者が出ている。ドンバスにいるとされるウクライナ兵も、6月末までには一掃されることが予想される

ウクライナ軍の問題は、最前線に支援武器が届かないことではなく、アゾフ連隊、第24旅団、第36旅団、その他空挺団、これらのすでに60%が失われているという事

ウクライナの防衛は砲兵隊が中心になっている。したがって、今後は長距離砲による戦いが重要になる。アメリカは、最大70 km以上の射程を持つ精密誘導装置を備えたM270 MLRSシステムを提供しようとしているので、ロシアには問題が起きる可能性がある。ただし、ロシア側にはHERMES型精密誘導ミサイル(Hermes Small Operational-Tactical Complex)があり、これがカウンター攻撃のかなめになる

ウクライナはもはや元のウクライナではなく、アゾフ海は、ロシアとドネツク人民共和国(DPR)によって「共同使用の海」になった

ゼレンスキーは、イギリスとアメリカの特殊部隊によって保護されていて、身柄は大丈夫。伝聞では、家族はイスラエルにある800万ドルの豪邸に住んでいる。ゼレンスキーはマイアミビーチに3400万ドルの別荘を所有し、トスカーナに別の別荘を所有している。

以上が、主だった内容の要約です
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ポラニーを読む。。。資本主義の精神を尊重しない投機の自由はハゲタカの餌場の自由になる

2022-05-25 02:05:21 | 政治
前回からの続きです
(新訳版)大転換を読んでいるのですが、あまりにも大著過ぎて、簡単に読破できるレベルのものでもないため
まずは要約された序文から見ています
序文を書いているのは、ジョセフ・E・スティグリッツさんという、ノーベル経済学賞受賞のコロンビア大学の経済学者で
この方はIMF(国際通貨基金)の政策を厳しく批判しながらも、ノーベル経済学賞を受賞したという、異色の方です
普通、こうした国際機関に対して鋭い批判を加えた方は、※ノーベル経済学賞を受賞できないと言われていますが
それにもかかわらず、珍しいことに、この方もハイエク同様、ノーベル経済学賞の受賞者です

※ノーベル経済学賞とは、正式なノーベル賞ではなく、金融業(銀行)が授与するスウェーデン国立銀行賞のことである

この方の序文は、現代に即して書かれているため、非常に理解しやすく、上手くまとまっていて、私にはとてもありがたいものでした
そしてこの序文を読むことで、ピーター・ドラッカーがポラニーの思想に共感できないながらも、その書籍の発刊に多大な協力をした
その気持ちが分かる気がしました

ピーター・ドラッカーという超有名な経営学者は、「現代の経営」という著書でも知られている「マネジメント」の大家ですが
この「マネジメント」とは何かというと、一言で言えば、「会社を大きくするための方法論」ということです
ドラッカーの主眼は、天才の経営者を作ることではなく、凡人を数多く優秀な中間管理職に育て上げることで会社を発展させ
経済を発展させる道を教えていたと言えます

これは、私が前回の日記で書いた、「政治学の要諦は植物の育成者が植物を育てるのに似ている」
これを経営学の分野で行っていると言えると思います
そして、私が以前から主張している通り、資本主義の精神とは「積小為大」つまり、「小さな資本金を集めて起業し、大きく育てる」
という二宮尊徳型の資本主義の精神とも合致するものなのです

西洋における資本主義の精神は、マックス・ウェーバーの著書「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」に記されている通り
世俗内禁欲、つまり
「真のキリスト者は教会の中にいるだけではなく、一般世間の中にいながら自分の欲望のためにお金を使うことなく、倹約してお金を貯蓄し、それを事業に投資して大きな事業に育て、社会に貢献することは神の御心に適う」
というプロテスタント(カルバン派)の信仰から生まれた勤勉の精神です
積小為大と勤勉の精神、この二つが資本主義の精神として、日本と西洋の両方に共通するものです

ここでポラニーが批判した新自由主義について考察しましょう
スティグリッツさんの序文の一節にはこうあります、一部引用します
「彼(ポラニー)は、市場経済それ自体を最終目的とは考えず。もっと基本的な目的のための手段であると考えた。民営化、自由化、そしてマクロ経済の安定化さえもが改革の目標として扱われる場合が多すぎるのだ。」
要するに、ポラニーは、新自由主義経済学が「別の目的を実現するための道具」として使われていると主張しているわけです

では、別の目的とは何でしょうか?
それが、平たく言えば、「国際金融資本(ディープステート)による、資本の独占」ということになります
確かに、ノーベル経済学賞そのものが、国際金融資本によって設立された銀行賞なので、彼らの戦略に利用された、というわけです
ミルトン・フリードマンやハイエクもその受賞者ということで、今日、新自由主義経済学者として批判を受けているわけです
「その罪に加担した」と
マーガレット・サッチャーも、同じく「サッチャリズムは間違い」、との批判を受けています

しかし、私はフリードマンは正直どうでもいいが、ハイエクとサッチャーについては異論があります
なぜか。。。二人は、その思想の根本的なところにおいて、「資本主義の精神を尊重していたか?そうでないのか?」
という判定基準に照らし合わせて見る必要があるからです
ハイエク教授は、実は、日本の保守言論界の重鎮、故渡部昇一先生と深い接点があります
渡部先生は若い頃、ハイエク教授の薫陶を受けていたことがあります
そして、その思想的影響を大きく受けていました。。。それは渡部昇一先生の著書を読むとよくわかります

あまり長くなるといけないので、ほどほどにしておきますが
ポラニーではなく、現在、新自由主義批判を繰り返している人に言いたいのですが
ハイエクとサッチャーを新自由主義者としてひとくくりにして批判するのはいかがなものかと私は思います
ハイエクを丁寧に読み込めば、それが「ハゲタカによる資本の買い占め」を意図して書かれたものではないことは分かるはずです
ハゲタカによる資本の独占の問題は、ハイエクやサッチャーの問題というよりも、実はグローバリズムの問題なのです
グローバリストによるルールの押し付けが、新自由主義の色彩を帯びているがゆえに、批判を受けていると言えます

逆に、小さな政府を理想とするトランプ政権はどうだったでしょうか?
彼はアメリカに資本主義の精神を取り戻すために、規制改革に取り組みました。。。これは形を変えた新自由主義です
でも、彼は反グローバリストでした
本来の新自由主義は、「育成者が植物を育てるのに似ている」ということを思い出してください
自国産業を育てるために、資本主義精神を損なうような規制改革をすることもまた、大切なことなのだと私は思います
お金を配れば自国産業が育つわけではありません、真の資本主義の精神を取り戻すことこそ、自国産業育成の道です

今日はその辺のところを結論としておきましょう、それではまた

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