ケンミジンコのうた

平和な日々の暮らしを綴った日記です

おくりびと

2016-02-08 18:25:22 | 仕事
昨日は夫と横浜に行った。

中華街で食事をした後、山下公園をのんびり歩いた。
カモメがたくさん飛び交っていた。
低空飛行で、私達の頭上ギリギリを誇らしげに飛んでいく。

風を自在に操り、自由を謳歌しているように見えた。
胴の白さが青い空に映え、美しかった。

美しくて、私は少し涙が出た。

            

今朝、学校に行ったら、文鳥が冷たくなってかごの下に落ちていた。

子供たちが登校する前に、私は文鳥を布に包み、
校庭の隅を掘って埋めた。

私は、昨日見たカモメを思い出した。
いつもより低く、私達のすぐ近くを次々に飛び去って行ったことを。
きっと同じころ、この文鳥は命を落としたのだ。

カモメに姿を変えて私にお別れを言いに来たのかもしれない。
彼は最期に自由になれたのだ。

何事もなかったように、一日が過ぎた。
文鳥の死に、誰も気が付かなかった。
私も、誰にも言わなかった。

            

かわいがっていた動物を失うのは、つらい。

でも、彼らの寿命が私達より短いなら、
彼らをきちんと見送るのも、私達の務めだと思う。

生きているうちに世話をして、幸せにしてあげて、
最期は目を背けずにきちんと見送る。

そうしていくつもの命を見送り、お別れを繰り返したのち、
やがて自分の番が回ってくるのだ。


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