倉庫のダンボールに詰め込まれていた書籍群から かなり懐かしい本を発見。
1990年に徳間書店インターメディアが発行した「X68000 Complete Book」であります。1990年当時の シャープ電子機器事業本部の企画部長と技術部長のインタビュー記事から始まり,当時の最新ハードであった「EXPERT II」と「PRO II」の詳細な紹介記事や,注目度の高いソフトウェアの紹介記事,フリーソフトウェアを用いた環境構築の記事などが掲載されています。
特にインタビュー記事は,当時 シャープが何を考えて X68000を造っていたのかが よく解る内容となっており,既に時代が過ぎてしまった現在だからこそ かなり面白く読む事ができます。なかでも面白いなと思ったのは「32bit化は?」の質問に対し「5年間はコンセプトを変えない」という発言があること。1990年の時点でこの発言をしていますが,X68000初代機は 1987年3月発売ですから ここから 5年と考えた場合,1993年の X68030登場と時期が重なるわけですね。ちゃんと約束を守ってますねぇ(笑)。
笑わせてもらったのは,X68000の「未来像」というもの。
前述のインタビュー記事にも「カラー液晶化」というキーワードが多く出ているのですが,この書籍の編集部が書き加えた未来像には正直言って驚愕(笑)。MC68030搭載の 32bit機で,カラー液晶搭載の A4ノート型。オプションで ヘッドマウントディスプレイ装置と パワーグローブ状のポインティングデバイスまで装備されているではないですか!
ハード的には Macintosh PowerBook に近いものが想像できますね。ヘッドマウントディスプレイは 現在ならば実現可能な技術ですが,当時としてはまさに「夢」の装備だったわけです。結局 X68000の勢力自体が衰退してしまったため 夢の実現には至りませんでしたが,10年そこそこで夢が実現可能となる時代というのも凄いですよね。
ちなみに ソフトウェアカタログにも(個人的に)非常に懐かしい記事がありました。
「ブレード・オブ・ザ・グレイトエレメンツ」というゲームの記事なのですが,このゲームは 画面写真が公開されたのみで,結局は発売されませんでした。当時,Oh!X に紹介記事が掲載された際,かなり期待して発売を待っていた記憶があります。発売予定のリストから消えた時は本当に残念でなりませんでした。
加えていうなら,システムサコムが「闇の血族」に続いてリリース予定であった「チャイム」にも
かなりの期待を寄せていましたが これも開発が中止されてしまった1本なのです。
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